【舞台裏】「チームのことなんて考えないでいい」若手が奮い立つ、楽天鈴木大地の円陣
楽天鈴木大地内野手(36)の献身性は唯一無二といえます。逆転でAクラス浮上を目指すチームを、精神的支柱として支える野手最年長のベテラン。開幕から1軍に同行していますが、117試合を消化した8月31日時点で71試合出場(うちスタメン20試合)と出番は決して多くありません。それでも、自らの役割を理解し、勝利のために熱いプレーで、熱い言葉で仲間を奮い立たせます。
鈴木選手が輪の中心にいた7月下旬の試合前円陣に迫りました。若手に向かって「チームのことなんて何も考えないでいい」と言いました。なぜ、そう呼びかけたのでしょうか。
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★新連載「The Backstage」
ドラマは注目シーンだけが、見どころではありません。目立たないところにも、さまざまなストーリーが詰まっています。舞台裏で、記者が見て、聞いて、思った話をお届けします。
◆鈴木大地(すずき・だいち)1989年(平1)8月18日生まれ、静岡県出身。桐蔭学園、東洋大を経て11年ドラフト3位でロッテ入団。公式戦初出場は12年6月2日中日戦。19年オフにFAで楽天移籍。13、16、20年にベストナイン。17、20年にゴールデン・グラブ賞(17年は二塁手、20年は三塁手)。昨季まで通算1673試合、1567安打、打率2割7分3厘、82本塁打、595打点、38盗塁。175センチ、79キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸1億6000万円。
「若い時に言ってもらったことがあります」
真剣なまなざしのベテランが、輪の中心でチームメートを鼓舞した。7月27日西武戦の試合前の円陣。鈴木大は、こう呼びかけた。
「オレより下の若い子、チームのことなんて何も考えないでいいから。自分の成績だけ上げて。それがチームのためになるから。オレは一生懸命、応援するから。オレを試合に出させてくれ! 打席に立たせてくれ! 勝つぞーーー! さあ行こう!」
チームのことなんて何も考えないでいい―。ロッテで若手だった頃の実体験から、この言葉を使った。
「僕がね、若い時にそれを上の人に言ってもらったことがあります。自分のミスで負けた時に『すいませんでした』ってロッカー(ルーム)で言ったら、それに対して怒られて。
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