【ドジャース山本由伸】日本人初サイ・ヤング賞へ先人2人から学んだ〝新しい何か〟

日本人初のサイ・ヤング賞に輝くのはだれか―。メジャー2年目で名実ともにドジャースの新エースとなった山本由伸投手(27)が、今季、その最短距離にいることを実証した。年間を通してド軍で唯一、先発ローテーションを守り、メジャーのポストシーズンでは8年ぶりとなる完投勝利を収めた。サイ・ヤング賞2回の同僚ブレーク・スネル投手(32)、同3回のクレイトン・カーショー投手(37)を手本に、山本の「サイ・ヤング賞への道」を探る。

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◆山本由伸(やまもと・よしのぶ)1998年(平10)8月17日、岡山県生まれ。都城では甲子園出場なし。16年ドラフト4位でオリックス入団。22年6月18日西武戦、23年9月9日ロッテ戦で無安打無得点。21~23年に史上初の3年連続4冠(勝利、勝率、奪三振、防御率)を達成し、MVP、沢村賞も3年続けて受賞。19年プレミア12、21年東京五輪、23年WBCで優勝。23年オフにポスティングでドジャース移籍。24年は18試合、7勝2敗、防御率3・00。今季は30試合、12勝8敗、防御率2・49。178センチ、80キロ。右投げ右打ち。今季年俸1000万ドル(約15億円)。


10月14日、ナ・リーグ優勝決定シリーズ第2戦 ブルワーズ戦に先発

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ミスチルの名曲とともに

試合前のトレーニングルームには、世代を超えた人気バンド「Mr.Children(以下ミスチル)」が奏でる名曲「終わりなき旅」が流れていた。

登板日恒例となった「ミスチルヒットメドレー」。いつもと変わらない景色の中、Tシャツ、短パン姿の山本は、黙々と独自の準備運動を繰り返し、プレーボールの瞬間に備えていた。

歌詞を口ずさんでいたかは定かではない。ただ、直前の登板で痛打されれば、不足点を反省し、修正する。一方で、切り替えの早い山本は、駆け抜けた道で無用な振り返りはせず、ただ未来だけを見つめてきた。

その作業を毎回繰り返し、メジャー2年目の今季は、ド軍先発陣で唯一、年間を通して先発ローテーションを守り、12勝、201奪三振を積み上げた。


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野球

四竈衛Mamoru Shikama

Nagasaki

長崎県出身、米アリゾナ在住。北関東支局(群馬・栃木)を経て、巨人、ヤクルトなどを取材。1999年からメジャー担当。趣味は料理とゴルフ。