【現地ルポ】メジャーリーグと切っても切れない野球賭博…記者がワシントンの店舗へ

米大リーグは今、賭けと切っても切れない関係となっています。野球場にはベッティング用ラウンジが併設され、フェンスにはブックメーカー(賭け業者)の広告があふれています。18年の裁判でスポーツ賭博が認められて以来、今や38州とワシントンDCで野球賭博が行われ、オンラインでも隆盛です。日本人選手たちも、無関係ではいられません。記者がワシントンで店舗に潜入した現地ルポを、解説付きでお届けします。

MLB




ナショナルズパークにあるスポーツブックの広告。イニング間には大スクリーンで賭博プロモーションも行われていた

ナショナルズパークにあるスポーツブックの広告。イニング間には大スクリーンで賭博プロモーションも行われていた

昨年100年ぶり現役選手が永久追放


★メジャーの「賭け」を巡る歴史


◆1919年ワールドシリーズでホワイトソックスの八百長を行ったとして、20年にジョー・ジャクソンら8選手が刑事告訴される。陪審は全員に無罪判決も、コミッショナーが永久追放処分を下した。


◆1924年ジャイアンツのジミー・オコネルがフィリーズの選手に八百長を持ちかけ、永久追放。


◆1989年レッズのピート・ローズ監督が、兼任選手だった85~87年に野球賭博を行っていたことが判明。常に自チームが勝つ方に賭けていた。通算安打記録保持者でありながら永久追放に。24年に死去した後、処分が解かれた。


◆24年3月ドジャース大谷翔平の通訳を務めていた水原一平が、違法スポーツ賭博業者に関与し解雇。大谷の口座から約1659万ドル(約24億9000万円)を盗み、25年2月に禁錮4年9月の判決。


◆24年6月パドレスのトゥクピタ・マルカーノ内野手が、現役選手で100年ぶりに永久追放。22、23年に合法スポーツ賭博業者で累計15万ドル(約2250万円)超の野球賭博を行っていた。負傷で戦列を離れていた間、自チームの試合にも賭けていた。アスレチックスのマイケル・ケリー投手らマイナー4選手も大リーグの試合に賭けていたとして、1年間の出場停止処分。


◆25年7月ガーディアンズのエマニュエル・クラセ投手とルイス・オルティス投手が調査のため「有給の休職処分」に。11月、知人と結託し、故意にボール球や遅い球を投げた八百長の疑いで逮捕。罪状は贈収賄によるスポーツ競技操作共謀罪、マネーロンダリング共謀罪、罪通信詐欺など。


ナショナルズパークに併設されているスポーツブックの店舗外観

ナショナルズパークに併設されているスポーツブックの店舗外観

ナショナルズ本拠に併設22年から営業


★水次祥子記者による現地ルポ


メジャーの球場に併設されているスポーツブック(スポーツへの賭け行為)の店舗とは一体どんなところなのか、潜入してみた。


足を運んだのは、ワシントンにあるナショナルズの本拠地球場敷地内で22年から営業している「BET MGM」の店舗。そこは想像していたのとはずいぶん雰囲気が違っていた。


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