山田洋次監督のデジタルへの危惧と北野武監督の仰天入場/コラム<3>「武士の一分」

「映画賞オールタイムベストコラム」最終回は「監督」のお話です。山田洋次と北野武、2人の巨匠の秘話。今年で35回目を数える日刊スポーツ映画大賞。作品賞と石原裕次郎賞を受賞した68作品を対象に「オールタイムベスト」の投票を実施中です。過去34回で受賞した歴代映画には、撮影中もそして受賞後にもそれぞれのドラマがありました。第1回からずっと選考委員を務め、多くの撮影現場も取材した“生き字引き記者”相原斎がとっておきのエピソードをお送りします。(オールタイムベスト投票のリンクは文末に。投票期間は12月4日まで。結果発表は年末です)

その他エンタメ

2003年の授賞式。前年監督賞の山田洋次監督(左)から表彰盾を受け取り、司会の露木茂氏(中央)の質問に笑顔で答える北野武監督

2003年の授賞式。前年監督賞の山田洋次監督(左)から表彰盾を受け取り、司会の露木茂氏(中央)の質問に笑顔で答える北野武監督

「全部デジタル」への危惧

歴代68作品を、メガホンを取った監督で振り返ると、複数回登場する名匠が何人かいる。

1980年入社。東京都出身。文化社会部では主に映画を担当。
黒澤明、大島渚、今村昌平らの撮影現場からカンヌ映画祭、ハリウッドやロンドンのスタジオなどを幅広く取材した。大島監督が出演していた頃の「こんにちは2時」や水前寺清子司会時代の「ワイド!スクランブル」(いずれもテレビ朝日系)では曜日コメンテーターを務めた。
この10年間はインタビュー・ページ「サタデージャニーズ」のサブ担当をしているので、ジャニーズタレント大半の取材経験がある。Webコラムはサイトの開設時から20年近く書いているが、いまだにSNS未経験。
著書に「寅さんは生きている」「健さんを探して」「誰よりも映画を愛す」などがある。