ウエストランド 牙を研ぎ14年 M1優勝まで苦節の日々を語る/ロングインタビュー

昨年暮れの「M-1グランプリ2022」で優勝して、史上最多7261組の戦いを制したのがお笑いコンビ、ウエストランドだ。ボケの河本太(39)の振りに、ツッコミの井口浩之(39)が“悪口”を言いまくる。コンプライアンス重視の時代に牙を抜かれた芸人が増える中、かみつきまくるネタで頂点に立った2人に聞いてみた。

お笑い

◆ウエストランド タイタン所属。井口浩之(いぐち・ひろゆき=写真左)は1983年(昭58)5月6日、岡山県津山市生まれ。血液型B。河本太(こうもと・ふとし=写真右)は84年(昭59)1月25日生まれ、岡山県津山市生まれ。血液型A。津山西中、津山商の同級生で、08年(平20)に結成。コンビ名は津山市のショッピングセンターの名称から。12、13、14年に「THE MANZAI」認定漫才師。14年3月に終了したフジテレビ系バラエティー「笑っていいとも!」のラスト1年にレギュラー出演。M-1は20年以来、2度目の決勝進出で戴冠。

20年初決勝9位

M-1決勝で披露したネタはファーストラウンド、最終決戦ともに「あるなしクイズ」。河本の「ユーチューバーにあるけどタレントにないもの」という出題に、井口が「うざい」「警察に捕まり始めている」と悪口を重ねた。最終決戦でも「M-1にはあるけどR-1にはないもの」に、井口が「夢」「希望」「大会の価値」と重ねた。

20年に初の決勝進出で9位。

井口「優勝というより、20年が全然ダメだったんでウケたいっていう気持ちが強かった。正直、2本やれて両方ウケた時点で、ある程度達成できたなっていう感じでした」

ネタ順は1組ごとに「笑みくじ」で引かれたコンビから披露。ファーストラウンドで最終の10番目でウケた勢いそのままに、最終決戦では1番目に登場した。

井口「20年も10番目で、10番慣れしてた(笑い)。待つのが大変なんです。連続で出来たのは、よかった。緊張する暇もなかった」

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