小林茉里奈アナ 握手会で身につけたテンポや瞬発力で新たな挑戦、夫も受け答え上手に

「アイドル」の長い歴史の中で、特に2010年代からは、05年12月に誕生したAKB48を筆頭にさまざまなアイドルグループが誕生し、「アイドル戦国時代」といわれた。

光り輝くステージで、きらびやかな衣装をまとって歌い踊るだけでなく、SNSなどの興隆も相まって、グループのストーリー性、人間ドラマが、多くの人の心をとらえてきた。

一方で、数え切れないほどのアイドルが誕生したことで、近年は「セカンドキャリア」にも注目が集まっている。芸能界で夢を追い続ける者もいれば、新たな目標に向かって別の世界に進む者もいる。「人生いろいろ」。Next Stageに立つ、いまに迫っていく。(文中敬称略)

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<アイドルのセカンドキャリア~小林茉里奈・後編~>

AKB48の10期生で、7月までFBS福岡放送アナウンサーだった小林茉里奈(27)は、また新たなキャリアを歩もうとしている。アイドルを卒業し、約5年間、局アナとして活躍。アスリートの妻にもなり、今後はフリーアナウンサーとしてさらなる挑戦を続ける。

研究生時代のMCで人生一変!小林茉里奈「致命的な癖」矯正し「元AKB」初の局アナに 前編はこちら>>

元AKB48、FBS福岡放送アナウンサーの小林茉里奈

元AKB48、FBS福岡放送アナウンサーの小林茉里奈

18年にFBS福岡放送入社

大学2年の15年8月にAKB48を卒業し、芸能活動は一時引退。アナウンサーを目指した。アナウンススクールに通い、就職活動をへて、18年4月にFBS福岡放送に入社した。

「よくアナウンサーとアイドルのどちらが大変? と聞かれたんですけど、それぞれに違う大変さはありました。アイドルの時ももちろん責任を持って発言していたんですけど、一個人としての小林茉里奈の発言ではなく、FBS福岡放送のアナウンサーの発言として受け取られるので、アイドル時代には感じたことのない感覚だったり、その上で自分の意見を発言するのはすごく重みがありました」

局アナとして研さんを積む中で、アイドル時代の経験が大きく生きたという。

「やっぱり場数というか、少なからず人前でしゃべったり、テレビに出たりという経験があったので、周りからは『本当に緊張しないね』とよく言われました。新人の頃は特に、実際に“緊張しない”ということはないんですけど、それが表に出ないタイプで…(笑い)」

特に研究生時代は、劇場公演のMCも後輩を取りまとめることが多かった。握手会でも、多くのファンと接していた。

「採用の時に面接官だった先輩から入社してから聞いたのですが、会話のテンポ感や瞬発力がすごくいいって、評価していただいたみたいです。アイドルの時に特に意識していたわけではなくて、握手会とかで短い時間で会話のキャッチボールをするという経験をすごくしていたので、自然と身についていたのかな? って。握手会でも、その人としかできない会話をしたいな、というのは常に思っていたので、短い時間での一問一答という、普通に暮らしてたらあまりない経験から、知らないうちに鍛えられてたのかな? と思います。例えば芸人さんの発言に瞬時に突っ込んだり、コメンテーターの発言への返しなど、会話のテンポ感をつくるのは、今では自分の強みだと思っています」

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エンタメ

大友陽平Youhei Ohtomo

Saitama

1983年5月、埼玉県生まれ。2007年に入社。広告部、メディア戦略本部(広告担当)をへて、13年11月から芸能記者(音楽担当)に。
AKB48グループやLDHなどを担当し、AKB48公式10年史「涙は句読点」、「LDH PERFECT NEWS」などの発行も担当。
22年12月から芸能デスク。元高校球児(捕手)で、現在もOBOGチームで活動し、19年の「マスターズ甲子園」で甲子園“初出場”。もっとも趣味は、サッカー観戦(浦和レッズ)。
X、インスタグラムともに「@nikkan_ohtomo」。血液型O。