【Dリーグ】6戦中4戦 神田COOに相次ぐドローを聞いた/ROUND.5リポート

<D.LEAGUE 23-24SEASON ROUND.5>◇12月28日◇東京・東京ガーデンシアター

ROUND.5は珍事が起きた。6戦のうち4戦がドローに終わり、FULLCAST RAISERZとKOSÉ 8ROCKSだけが勝者となった。対戦形式になって2シーズン目になるが、昨季は4戦だったドローが、今季は折り返し地点のROUND.6(ROUND.7はサイファーラウンド)を待たずに8戦と倍増している。実力が拮抗(きっこう)してきたためとの見方が多いが、そもそもジャッジの票数が6票と偶数だから、白黒はっきりしない試合が発生する。ドローについて、「カリスマカンタロー」ことDリーグの神田勘太朗COO(44)に聞くと、はっきりした答えが返ってきた。リーグ戦は4連勝中のCyberAgent LegitがNO MATCHだったため、DYM MESSENGERSに引き分けたKADOKAWA DREAMSが首位に浮上した。

その他エンタメ

「Dリーガーのオドリバ」連載はこちらから!

今季30戦のうち8戦が引き分け

ROUND.5はBenefit one MONOLIZ対Voluence INFINITESで幕を開けた。等身大の鏡を使って妖艶さマシマシのMONOLIZに対し、INFINITESは猛烈なヘッドスピンなどブレイキンの魅力を満載。間違いなしの大接戦はドロー。健闘をたたえ合う両チームがすがすがしかったが、3戦、5戦、6戦もドローとなると、もやもや感は残る。配信の実況席から「ドローは1日3回までにしませんか?」という無茶な提案も漏れ伝わってきた。

冒頭で触れたように、今季はドローが多い。昨季はシーズンの開幕戦がドローだったが、全体では5.6パーセント。今季はここまで26.7パーセントの激増ぶりだ。

KADOKAWA DREAMSとDYM MESSENGERSの初対決はドロー

KADOKAWA DREAMSとDYM MESSENGERSの初対決はドロー

ラウンド終了後、バックヤードで行われる会見にも2チームのリーダーだけが現れた。勝利者に対して申し訳ないのだが「なんで引き分けが多いと思いますか」との質問が飛んだ。

8ROCKS・Ryo-spin(25) 各チームのレベルが上がっている上に、おたがいを研究しあっての戦いなので、難しい判断になるのかと思います。

ともに今季2勝目を挙げたFULLCAST RAISERZのINFINITY TWIGGZ(左)とKOSÉ 8ROCKSのRyo-spin

ともに今季2勝目を挙げたFULLCAST RAISERZのINFINITY TWIGGZ(左)とKOSÉ 8ROCKSのRyo-spin

RAISERZ・INFINITY TWIGGZ(29) 対面形式になって、相手に相性のいい作品を選ぶんですが、意外と同じテイストの作品がかぶるケースがあるんです。

さらに2人は接戦が多い現状を戦う上で、共通の大事にしていることを挙げた。それは自分たちの持ち味を見失わずに、新しい試みへのチャレンジや進化した姿をみせること。1歩でも相手に差をつけるための決定力は、各チームの個性や特長を生かし切ることだと分析している。

ジャッジ偶数に理由あり

もっとも、2分~2分15秒の作品をぶつけ合い、勝敗を決めるのがDリーグの魅力のはず。そこで、一夜明けた12月29日午前中、カンタロー氏を取材した。

本文残り82% (4056文字/4931文字)