dip BATTLESの最年少D! KENSEIが目指すダンス革命/Dリーグ連載

dip BATTLESのKENSEI(22)は今季からダンサーと兼任でリーグ最年少のディレクターに就任した。シーズンを半分終えて6連敗。いばらの道が続くが、若いからこそ、負けてなお前向きに戦う頼もしさがある。「火の国」熊本出身。語り口はクールなのに、結論はどれも熱い。まだ22年の濃厚な生き様に引き込まれた。

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ROUND.6のテーマは「祝祭」。KENSEIをメインダンサーにスケールの大きさが際だった

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若きディレクターのもとに結束するdip BATTLES

若きディレクターのもとに結束するdip BATTLES

退団するつもりだった

6歳でダンスを始めたところからインタビューを開始した。紆余(うよ)曲折の人生も、新ディレクター就任を打診されるころに質問が差しかかると、思わぬ事実を知らされた。いろんな考えを巡らせるうちに、昨季限りでdip BATTLESから退団するつもりだった。新たな道を選びかけると、オーナー会社「dip」の冨田英揮社長から直接連絡が入った。

KENSEI その時に社長からディレクターの話をいただいて、いろいろと悩んだ結果、貴重な機会だったので、受けさせていただきました。他のチームはメンバーと20、30歳離れたディレクターが回していて、自分がディレクターでいる価値って何なんだろうって考えると、同年代で同じ感覚が共有できるのが、良さかなと思って。独断だったり、暴君にはならず、ずっと話したり、くみとったり、伝えたりする。でも、ムズいっすね。答えが1個ポンって出てくるんじゃないので。チームの雰囲気はめちゃくちゃいいと思います。「仲いいって」いう「いい」なんですけど、そこをどう高め合える存在に持っていけるかっていうのも、また別の部分だなと思っています。

同年代の仲間の先頭に立って踊り続けるやりがいも、今の年齢で先頭に立ち続ける難しさも分かっていた。選んだのはやりがい。リーグ最年少ディレクターの挑戦が始まった。

dip BATTLESのシグネチャーサインはわかりやすく、親しみがわく

dip BATTLESのシグネチャーサインはわかりやすく、親しみがわく

親の願いとはほど遠く

22年間歩んできた人生も万事がこんな感じだった。熊本市の水前寺近くで生まれ育った。親の願いは、頭のいい高校に進学して、大学を卒業して、公務員のような安定した職業に就くこと。特に地方都市の一般家庭では、どの親も普通に抱く願いだった。ダンスは習い事の一環。ママ友の紹介でスクールに入ると、それまで通ったサッカーや水泳より熱心に取り組んだ。気が付けば、小4までに九州を制覇していた。ライバルは福岡の「九州男児新選組」。名門チームで現在KOSÉ 8ROCKSに所属するYU-KI(24)やTaichi(22)がいた。

KENSEI 結果がでたんで、親もだんだん熱中していきました。でも、1回やめました。マジでてんぐになっちゃって。九州の小学生の中に敵はいないみたいな感じで、練習しなくなって。普通の小学生の生活を送っていました。

ROUND.0でディレクターとして初あいさつ

ROUND.0でディレクターとして初あいさつ

dip BATTLESは踊ることの喜びを感じさせてくれる©D.LEAGUE 23-24

dip BATTLESは踊ることの喜びを感じさせてくれる©D.LEAGUE 23-24

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編集委員

久我悟Satoru Kuga

Okayama

1967年生まれ、岡山県出身。1990年入社。
整理部を経て93年秋から芸能記者、98年秋から野球記者に。西武、メジャーリーグ、高校野球などを取材して、2005年に球団1年目の楽天の97敗を見届けたのを最後に芸能デスクに。
静岡支局長、文化社会部長を務め、最近は中学硬式野球の特集ページを編集している。