【りくりゅう歓喜の言葉〈フリー編〉】「えっ!知らなかった」身近な人も偉業の経験者

ショートプログラム(SP)首位の「りくりゅう」こと三浦璃来(21)木原龍一(30)組(木下グループ)が、男女も含めて日本勢初の「年間グランドスラム」を達成しました。

昨年12月のグランプリ(GP)ファイナル、先月の4大陸選手権と合わせて同一シーズンに全制覇。SPもフリーも合計も全て自己ベストを更新し、日本ペア初の優勝も果たしました。

一方で三浦はミスを悔しがり、木原は快挙の重みを実感したり、未来へ転換点になることを期待したり。「りくりゅうの言葉」フリー編として声を届けます。

フィギュア

〈フィギュアスケート:世界選手権〉◇3月23日◇さいたまスーパーアリーナ◇ペアフリー/三浦璃来・木原龍一組優勝

りくりゅう祝!グランドスラム達成フォト

【ペア上位成績】


順位名前SPFS合計
優勝三浦 璃来/木原 龍一80.72141.44222.16
2アレクサ・クニエリム/ブランドン・フレイジャー74.64142.84217.48
3サラ・コンティ/ニッコロ・マチー73.24134.84208.08
4ディアナ・ステラートデュデク/マキシム・デシャン72.81127.16199.97
5エミリー・チャン/スペンサー・アキラハウ70.23124.50194.73
ペアフリー演技開始前、見つめ合う三浦(右)、木原組

ペアフリー演技開始前、見つめ合う三浦(右)、木原組

優勝したのに「悔しい」三浦にざわめく会場/場内インタビュー

三浦 本当に4大陸が終わってから3、4週間、本当に悔いがないように練習してきたので。練習の成果がショートは出せたんですけど、フリーで気持ちの弱さが出てしまって、悔しい思いがあります。(勝ったのに悔しがる三浦に、ざわめく場内に気付き)でも、うれしいです!(笑い)

木原 今日は、とにかく母国開催の世界選手権で優勝できたことがすごくうれしくて。会場の皆さんの手拍子、温かいご声援が、いつも言ってるんですけど、後半、足が止まりそうなところで、もう一押しをくださる。本当にありがとうございます。

――年間グランドスラムを達成

木原 それも本当にうれしく思うんですけど、まさか達成できるとは思っていなかったので。全日本を今季(ロストバゲージなどによる欠場で)取れなかったのが一番後悔が残るかなと思います。

(場内笑い)

――来季へ

三浦 今大会のフリーが…悔しさが残る演技だったので。これを来シーズンに向けて、いい…みなぎる? みたいな。力の糧に? みたいな………。

木原 (かぶせて)来シーズンは、しっかりフリーをノーミスできるように頑張りたいとのことでした。

――北京オリンピック(五輪)が終わってからの進化は

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スポーツ

木下淳Jun Kinoshita

Nagano

長野県飯田市生まれ。早大4年時にアメリカンフットボールの甲子園ボウル出場。
2004年入社。文化社会部から東北総局へ赴任し、花巻東高の大谷翔平投手や甲子園3季連続準優勝の光星学院など取材。整理部をへて13年11月からスポーツ部。
サッカー班で仙台、鹿島、東京、浦和や16年リオデジャネイロ五輪、18年W杯ロシア大会の日本代表を担当。
20年1月から五輪班。夏は東京2020大会組織委員会とフェンシング、冬は羽生結弦選手ら北京五輪のフィギュアスケートを取材。
22年4月から悲願の柔道、アメフト担当も。