【山本草太の言葉〈フリー編〉】満知子先生も疲れたご様子…また元気づけられるように

初出場でショートプログラム(SP)17位の山本草太(23=中京大)が、フリーも悔しい結果となりました。

冒頭の4回転サルコーで転倒し、続く4回転トーループでは右手をつく滑りだし。一方で単発のトリプルアクセル(3回転半)など演技後半の3ジャンプを全て降りたことに光を見いだし「来季へつなげる」という言葉を繰り返しました。

グランプリ(GP)ファイナル銀メダルなど飛躍した今季序盤の「挑戦者という立場の継続が難しかった」と吐露しつつ「経験できたからこそ来季へ」。また戻ってくることを誓った世界選手権で彼が感じたことを「山本草太の言葉〈フリー編〉」で振り返ります。

フィギュア

〈フィギュアスケート:世界選手権〉◇25日◇さいたまスーパーアリーナ◇男子フリー

山本草太のフリー

3月25日男子フリーで演技する山本

3月25日男子フリーで演技する山本

「後半は気持ち良く、笑顔で今大会を終えられる」

――演技を終えて

山本 まあ今日のフリーも、今大会すごく難しい試合にはなったんですけど、その中でも、とりあえずジャンプは全て締めようというか、まあ、もうダメでも思い切っていこうっていう風には思ってたんで、今回も少しミスは出ましたけど、最終的には後半だったりはすごく気持ち良く滑れて、笑顔で今大会を終えることができたんで、また悔しい試合にはなりましたけど、必ず来シーズンのレベルアップにつながるような試合になったかなっていう風に思っています。

――演技後、悔しさとすがすがしさのようなものが入り交じった表情に見えた

山本 そうですね。まあ、すごくもったいないミスが前半ありましたけど、後半、少しでも挽回できるようにと。GOE(出来栄え点)がもらえるような要素を、後半はできたかなっていう風に思うので、あと得点源の4回転が前半にあるので、まあ何となく原因は分かってるんで、今シーズン最後、悔しい試合になりましたけど、その気持ちを忘れず、来シーズンに向けて取り組んでいけるかなっていう風に思いました。

――この世界選手権を踏まえ、来季はどんな目標を

山本 また他の試合とは違った、このさいたまスーパーアリーナでの世界選手権っていうものを経験できて、本当に素晴らしい経験ができたと思いますし、その今回の世界選手権でも、目標にしていた演技にはなりませんでしたけど、必ずまた強くなる自分になって、この世界選手権の舞台にまた戻ってこられたらっていう風に思っています。

――たくさんのお客さんから声援。ファンの皆さんに来季はどのような姿を

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スポーツ

木下淳Jun Kinoshita

Nagano

長野県飯田市生まれ。早大4年時にアメリカンフットボールの甲子園ボウル出場。
2004年入社。文化社会部から東北総局へ赴任し、花巻東高の大谷翔平投手や甲子園3季連続準優勝の光星学院など取材。整理部をへて13年11月からスポーツ部。
サッカー班で仙台、鹿島、東京、浦和や16年リオデジャネイロ五輪、18年W杯ロシア大会の日本代表を担当。
20年1月から五輪班。夏は東京2020大会組織委員会とフェンシング、冬は羽生結弦選手ら北京五輪のフィギュアスケートを取材。
22年4月から悲願の柔道、アメフト担当も。