【低評価を覆した男たち】「今まで松井大輔を選出しなかったのは協会の間違いでした」

過去もっとも、日本代表への期待感が薄かった大会ともいえた2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会。なぜこの時の日本代表は、前評判を覆し16強という結果を残すことができたのか。同大会前に代表23選手を扱った連載「奇跡に挑む者たち」を復刻掲載。彼らのルーツに、ブレイクスルーを成し遂げるヒントが隠されている。MF松井大輔編。(2010年5月9日紙面より 所属、年齢など当時)

サッカー

<2010南アW杯 MF松井大輔編>

テキーラののどが焼けるような感覚が、悔しさを紛らわせてくれた。06年5月15日。W杯ドイツ大会メンバーから落選。松井は親友のいる東京にいた。「タッキー&翼」の今井翼とひたすら飲んだ。武幸四郎騎手も合流。約1週間、ほとんどご飯も食べずに飲み続けた。カラオケに行って「B’z」の曲を熱唱。だが、心は晴れない。「こんな思いは2度としたくない」と心に誓った。