【低評価を覆した男たち】校内マラソン完走も一苦労だった長谷部誠、常に全力で大成

過去もっとも、日本代表への期待感が薄かった大会ともいえた2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会。なぜこの時の日本代表は、前評判を覆し16強という結果を残すことができたのか。同大会前に代表23選手を扱った連載「奇跡に挑む者たち」を復刻掲載。彼らのルーツに、ブレイクスルーを成し遂げるヒントが隠されている。MF長谷部誠編。(2010年5月10日紙面より 所属、年齢など当時)

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<2010南アW杯 MF長谷部誠編>

今の長谷部からは、想像もできない姿だった。藤枝東高3年の校内12キロマラソン大会。白の体操着に身を包んだ長谷部は、号砲と同時にペース配分を考えず猛ダッシュで飛び出した。いきなりの独走態勢。だがそれは、わずか500メートルで終わった。吐く息は荒く、顔色も青ざめてくる。急失速し、運動部どころか一般生徒にも抜かれた。最後は倒れ込むようにゴールに到達した。