【低評価を覆した男たち】川島永嗣は初志貫徹「冷凍食品が入っているじゃないか!」

過去もっとも、日本代表への期待感が薄かった大会ともいえた2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会。なぜこの時の日本代表は、前評判を覆し16強という結果を残すことができたのか。同大会前に代表23選手を扱った連載「奇跡に挑む者たち」を復刻掲載。彼らのルーツに、ブレイクスルーを成し遂げるヒントが隠されている。GK川島永嗣編。(2010年5月25日紙面より。所属、年齢など当時)

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<2010南アW杯 GK川島永嗣編>

「冷凍食品が入っているじゃないか!」。浦和東高1年の川島は、昼食のお弁当に入っていたおかずをみて、法子さんに電話かけて怒鳴った。同級生たちに「毎日作ってくれているんだし、親の事情もあるんだからたまには仕方ないじゃない」となだめられても、「絶対あり得ない」と制止を振り切った。