【低評価を覆した男たち】「偏差値70」の数学脳を持つ中村俊輔、成長の方程式を解く

過去もっとも、日本代表への期待感が薄かった大会ともいえた2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会。なぜこの時の日本代表は、前評判を覆し16強という結果を残すことができたのか。同大会前に代表23選手を扱った連載「奇跡に挑む者たち」を復刻掲載。彼らのルーツに、ブレイクスルーを成し遂げるヒントが隠されている。MF中村俊輔編。(2010年5月26日紙面より 所属、年齢など当時)

サッカー

<2010南アW杯 MF中村俊輔編>

黒く光る日焼け顔が、色白の生徒の中で浮いていた。桐光学園高2年当時の定期考査。サッカー部の中村俊はスポーツ推薦クラスだったが、数学の授業だけは国公立大を目指す進学クラスで受けていた。