【辰吉丈一郎〈ザ・自伝10〉】自分の決めたこと、ボクはこれを胸にしまい今日も行く

50歳を過ぎた今でも現役にこだわり、「職業・ボクサー」としてトレーニングを続けている辰吉丈一郎。波瀾(はらん)万丈の半生を「浪速のジョー」自らが14年に振り返りました。全10回連載の最終回。(2014年3月29日紙面より。所属、年齢など当時)

ボクシング

辰吉 1998年(平10)12月29日に、ウィラポン(タイ)との再戦で7回TKO負けした直後、「普通のおとっつぁんに戻ります」と引退を示唆するようなことを言った。だけど「このままでは終われん」という思いは持ち続けていた。周囲の反対もあり、復帰戦には3年以上かかった。02年12月15日、大阪府立体育会館(現ボディメーカーコロシアム)で、元WBA世界フライ級王者だったセーン・ソーン・プルンチット(タイ)とやり、6回TKO勝ちした。