【辰吉丈一郎〈ザ・自伝9〉】父ちゃんが最後に見たのは失神KO、これではやめられん

50歳を過ぎた今でも現役にこだわり、「職業・ボクサー」としてトレーニングを続けている辰吉丈一郎。波瀾(はらん)万丈の半生を「浪速のジョー」自らが14年に振り返りました。全10回連載の第9回。(2014年3月28日紙面より。所属、年齢など当時)

ボクシング

辰吉 ボクには2人の息子がいる。長男は1992年(平4)1月生まれの寿希也(22)で、二男は96年8月生まれの寿以輝(17)。97年11月にシリモンコンに勝ち、王座に返り咲いた時、リング上でボクが肩車しているのが寿希也で、抱っこされながら思い切り泣いていたのが寿以輝だ。この子たちが、だんだんオヤジのことが分かってくる中で、ボクは戦い続けた。