【辰吉丈一郎〈ザ・自伝2〉】「負けたまま家に帰るな」父の言葉でいじめられっ子卒業

50歳を過ぎた今でも現役にこだわり、「職業・ボクサー」としてトレーニングを続けている辰吉丈一郎。波瀾(はらん)万丈の半生を「浪速のジョー」自らが14年に振り返りました。全10回連載の第2回。(2014年3月21日紙面より。所属、年齢など当時)

ボクシング

辰吉 ボクは1970年(昭45)5月15日、岡山県倉敷市児島で生まれた。生まれた頃はなかったけど、瀬戸大橋の岡山県側の出発点あたりの生まれ。父ちゃんが23歳の時の子で1人っ子。名前は漫画「あしたのジョー」の主人公・矢吹丈から「丈」をもらって「丈一郎」とつけてくれた。父ちゃんは粂二(くめじ)という自分の名前がいやで、息子にはカッコええ名前をつけたかったらしい。