笑って怒って渋野日向子 米ツアーは何がそんなに楽しいのか聞いてみた

よく笑い、そしてよく怒る-。米女子ゴルフツアー本格参戦1年目となった、今季の渋野日向子(23=サントリー)は、コース上で喜怒哀楽に満ちている。どこか“つきもの”が取り除かれたように、日々、全力で戦っている。

ゴルフ

全米女子オープン第2日、記念撮影に応じる渋野日向子(中央左)=22年6月3日

全米女子オープン第2日、記念撮影に応じる渋野日向子(中央左)=22年6月3日

「楽しいから。単純に楽しいから」

念願だった米ツアー。6月5日まで行われた今季のメジャー第2戦、全米女子オープンの開幕前、会場のノースカロライナ州パインニードルズGCで聞いた。

なぜ米ツアーにこだわるのか?

「こだわりというわけじゃないですけど…。でも、楽しいから。単純に楽しいから。純粋にゴルフに集中できる環境にある。めちゃめちゃ楽しい」

少し考えた後、そう答えた渋野自身が“答えが見つかった”といった様子で、晴れやかな表情で話した。

「特にメジャーは本当に環境がいいので、練習しちゃいますよね。他の試合では(ドライビングレンジの)『打席少なっ!』みたいなところがあったり狭すぎたり。でも見てください、これですよ!」

ネットなどはもちろん、何もない広大な敷地で、ただただ青空に向かって打てる練習場を指さし、大笑いしていた。

もともと練習の虫。試合中でもラウンド後に日が暮れるまで、誰よりも遅い時間まで会場に残って、練習していることも多い。好きなゴルフに目いっぱい没頭できる日々が、うれしくて仕方ない様子だ。

「この前、1度日本に帰って(再び米国に)『行きたくない』ってなるかなと思ったけど全然。サヨナラ~、って進んで行ってました(笑い)。結局、楽しいんですよね」

5月19日からのブリヂストン・レディースで、今季初めて国内ツアーに出場後の心境と様子を明かした。

米国では身の回りのこと全般を担ってくれる女性マネジャーと、体のケアとトレーニング指導を担う男性トレーナーの3人で、試合会場に近い一軒家を借り、移り住むのが基本スタイルだ。

今は短期で借りられる一軒家も、インターネットで簡単に見つけられるという。日本食を好む渋野のために、行く先々で、アジア料理の食材を扱うスーパーを探すのは、マネジャーのルーティンとなった。

「食事の面とか、すごく良くしてくれる。(家では)本当に何もしてない。洗濯しかしてない。洗濯は上手。ボタンの押し加減上手(笑い)。ウエアを洗う時は『デリケート』で、時間がない時は『はえーやつ』とか(爆笑)」