【闘魂の実像:アリ編14】9億円返済の再建策は「異種格闘技戦の継続」〈全45回〉

アントニオ猪木さんが2022年10月1日午前7時40分、心不全のため都内の自宅で亡くなった。79歳だった。日刊スポーツでは06年に行った計8時間に及ぶロングインタビューをもとに45回の連載を掲載した。そこで綴られた波瀾万丈の人生を「闘魂の実像」と題して再録する。第2章「モハメド・アリ編」の第14回。(敬称略)

プロレス

〈第2章・第14回(全45回)〉

猪木-アリ戦の後遺症は、新日本プロレスを直撃した。上昇カーブを描いていた観客動員が落ち込んだ。世間の批判は沈静化したが、9億円の借金と合わせて会社は経営危機に見舞われた。放送権を持つNET(テレビ朝日)から3人の役員が派遣され、再建策が検討された。そこで導かれた結論は意外にも「異種格闘技戦の継続」だった。

スポーツ

田口潤Jun Taguchi

入社以来、スポーツ部では、五輪競技、相撲、サッカー、プロレス、格闘技、ボクシング、ゴルフを担当。五輪は98年長野、04年アテネ、14年ソチ、16年リオデジャネイロ大会を取材。
プロレス取材は05年で、新日本の暗黒時代だった。