【闘魂の実像】猪木の脳裏に焼き付いた「父親」力道山の嬉しそうな顔〈馬場編:4〉

アントニオ猪木さんが2022年10月1日午前7時40分、心不全のため都内の自宅で亡くなった。79歳だった。日刊スポーツでは06年に行った計8時間に及ぶロングインタビューをもとに45回の連載を掲載した。そこで綴られた波瀾万丈の人生を「闘魂の実像」と題して再録する。第1章「ジャイアント馬場編」の第4回。(敬称略)

プロレス

〈第1章・第4回(全45回)〉

1963年(昭38)12月15日、力道山が急逝した。同8日に赤坂のナイトクラブで暴漢に刺された。回復に向かっていたが、容体が急変した。突然の師匠の死に直面し、猪木はやりきれない喪失感に襲われた。馬場への嫉妬(しっと)、米国遠征への焦り…。そんな悩みも一瞬で吹っ飛んだという。

スポーツ

田口潤Jun Taguchi

入社以来、スポーツ部では、五輪競技、相撲、サッカー、プロレス、格闘技、ボクシング、ゴルフを担当。五輪は98年長野、04年アテネ、14年ソチ、16年リオデジャネイロ大会を取材。
プロレス取材は05年で、新日本の暗黒時代だった。