【闘魂の実像】猪木が「命を懸ける気持ちで戦った」幻の名勝負〈馬場編:7〉

アントニオ猪木さんが2022年10月1日午前7時40分、心不全のため都内の自宅で亡くなった。79歳だった。日刊スポーツでは06年に行った計8時間に及ぶロングインタビューをもとに45回の連載を掲載した。そこで綴られた波瀾万丈の人生を「闘魂の実像」と題して再録する。第1章「ジャイアント馬場編」の第7回。(敬称略)

プロレス

〈第1章・第7回(全45回)〉

アントニオ猪木には「幻の名勝負」といわれる一戦がある。東京プロレスの旗揚げ戦のメーンカード、ジョニー・バレンタイン戦である。66年(昭41)10月12日、9000人の超満員で埋まった東京・蔵前国技館は、殺気に満ちた30分を超える熱戦に揺れ続けた。残念ながらテレビ中継はなかったが、この1試合で猪木の米国仕込みのストロングスタイルは、日本のプロレスファンの絶大な支持を得た。

スポーツ

田口潤Jun Taguchi

入社以来、スポーツ部では、五輪競技、相撲、サッカー、プロレス、格闘技、ボクシング、ゴルフを担当。五輪は98年長野、04年アテネ、14年ソチ、16年リオデジャネイロ大会を取材。
プロレス取材は05年で、新日本の暗黒時代だった。