【奇跡の舞台裏〈中〉】中村俊輔が見せてくれたカズからのメール

なぜあれほど低かった前評判を覆し、16強という躍進を遂げることができたのか。2010年サッカーワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で、日本代表を徹底取材した4人の記者が10年前の記憶をたぐった座談会。カタールW杯で奇跡を起こすヒントが、きっと隠されている。上中下編の中 。(2020年6月28日掲載。所属、年齢は当時)

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<10年W杯南アフリカ大会取材班座談会:中>

井上 デンマーク戦での本田、遠藤のFKとか、腹の底から感情がわき起こる場面はあったけど、2戦目のオランダ戦で見たシュートシーンがすごかった。左サイドの大久保が、ゴール前へサーッと動いた松井にボールを合わせた。ゴールへの角度や体勢的にもダイレクトシュートは考えられない。だけど松井は当初から狙っていたかのようなヒールで、遊んでいるかのようにはじいた。ゴール枠に向かい、惜しかった。W杯の舞台で強国相手にこんな場面を演出できるのかと、残像として目に焼きついた。