渋野日向子「70点」の今季採点 歯を食いしばり「伸びしろしかない」自分にかける

女子ゴルフの渋野日向子(23=サントリー)が、米ツアーに本格参戦した1年目のシーズンが終わろうとしている。今年最後の日本での試合となったTOTOジャパンクラシック(11月3~6日、滋賀・瀬田ゴルフコース)は64位に終わった。残すところ今季最終戦のCMEツアー選手権(11月17~20日、米フロリダ州ネープルズ、ティブロンGC)だけとなった。好不調の波が大きく評価の分かれる1年となったが、自らの採点は「70点」と言う。その胸中に迫った。

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5月のブリヂストン・レディース、ラウンド後の練習時刻終了となるも、ショットの練習をおかわり

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米ツアー本格参戦1年目はジェットコースター

今季3戦目の国内での試合となった日米共催のTOTOジャパンクラシック、最終日の11月6日。渋野は国内では今季最終戦と位置付けた4日間を終え、一足早く、ルーキーとして米国各地や欧州、アジアを転戦した1年間を振り返った。

「個人的にはちょっと悔いの残る1年。出だし(シーズン序盤)のトップ10(連発)の滑り出しから、途中で落ちて…。1年間、安定してゴルフをすることがすごく難しく、なかなかそれができなかった。でも1年目としてはまずまず、かな。だんだん欲も出てくるし。まだまだ『やれることはたくさんある』という、前向きになれる結果でもあるとは思います。でも悔いは残るかな」(※文末に渋野の今季成績掲載)

来季のシード権獲得という、今季最優先してきた目標は早々に達成した。メジャー2戦で途中首位に立つなどトップ5に入り、優勝争いに加わった。

他にも米3戦、日本1戦でトップ10入り。トップ10入りを逃した試合でも、9月のポートランド・クラシック(28位)などは、最終日を首位と1打差から出るなど、何度も優勝に迫った。それらをプラス要素に考えた。

一方で米ツアー出場22戦で、予選落ち10度、棄権1度と最終日まで戦えなかった試合が、出場22戦のうち半分に上ったことを猛省した。そのマイナス要素も加味した結果の「70点」だった。

そんな今季の渋野の米ツアーでの各項目の数値は、現時点で以下の通りとなっている。

・獲得賞金 24位=96万9080ドル(約1億4500万円)

・トップ10回数 19位=5

・トップ10確率23位=23%

・平均ストローク 67位=71・30

・ドライバー平均飛距離 78位=257・79ヤード

・フェアウエーキープ率 46位=76・20%

・パーオン率 74位=69・36%

・平均パット数(パーオンホール) 85位=1・81

・平均総パット数 72位位=29・96

・サンドセーブ率 109位=41・82%

・アンダーパーラウンド数 92位=29

・バーディー数 55位=229

・イーグル数 40位=5

・60台ラウンド数 58位=19

・ホールインワン回数 2位=1

・総ラウンド数 66位=67

・出場試合数 40位=22

・CME(米女子ツアー)ランキング 33位

・新人ランキング 4位

評価が分かれるスタッツといえる。突出した項目がない点は、“目立った武器がない”とマイナスにも、“目立った欠点がない”とプラスにも、とらえることができる。

ただ、平均ストローク71・30はツアー67位ながら、獲得賞金がツアー24位の約1億4500万円に上っている大舞台の強さが、渋野を象徴している。