【150秒の青春】チアリーダーを取材した23カ月の軌跡〈最終回〉
チアリーディングの本当の魅力を、どれほどの人が知っているだろう。「応援」だけでなく「競技」として、オリンピック種目の候補にも挙がった。初めて取材したのは2023年5月。華やかだと思っていた世界は想像とは違うものだった。「150秒にかける青春」の最終回。
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なぜチアを描いたのか~
【エピローグ】
当初は3回ほど記事を書いて終わるつもりだった。
長くても通うのは1カ月ほどになるだろう。
高校で連覇を重ねているという箕面自由学園チアリーダー部に連絡を入れたのは2年前の5月だった。
2週間ほどでひと通りの取材と写真撮影が終わった頃、監督の野田一江さんから声をかけられた。
「8月のジャパンカップも見に来ますよね?」
東京まで出張する経費は予算になかった。
なんて断ろうか考えていると「じゃあ、手配しておきますから」と満面の笑みで言われ覚悟を決めた。
おそらく東京までは自腹になるかも知れない。
ただ、これも何かの縁だ。
そう自分に言い聞かせていた。
そんな経緯があったから、2023年の夏は仕事を早く終わらせてよく練習に通った。
それがチアにのめり込んでいくきっかけになった。
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茨城県日立市生まれ。京都産業大から2000年大阪本社に入社。
3年間の整理部(内勤)生活を経て2003年にプロ野球阪神タイガース担当。記者1年目で星野阪神の18年ぶりリーグ制覇の現場に居合わせた。
2004年からサッカーとラグビーを担当。サッカーの日本代表担当として本田圭佑、香川真司、大久保嘉人らを長く追いかけ、W杯は2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会、ラグビーW杯はカーワンジャパンの2011年ニュージーランド大会を現地で取材。2017年からゴルフ担当で渋野日向子、河本結と力(りき)の姉弟はアマチュアの頃から取材した。2019年末から報道部デスク。
大久保嘉人氏の自伝「情熱を貫く」(朝日新聞出版)を編集協力、著書に「伏見工業伝説」(文芸春秋)がある。