【SC軽井沢クラブ】五輪まであと2センチ…泣き笑い「楽しむ」貫いた若き軽井沢っ子

カーリング五輪代表決定戦が9月11~14日、北海道稚内市みどりスポーツパークで行われ、女子SC軽井沢クラブは26年ミラノ・コルティナ五輪まであと1歩に迫りました。スキップ上野美優(24)、サード結生(22)の姉妹に加え、リード金井亜翠香(24)、スポット加入のセカンド三浦由唯菜(21=札幌国際大)の若き4人は「楽しむ」を貫き、笑顔でプレーし続けました。決勝でフォルティウスに敗れたものの、30年フランス・アルプス五輪への期待を抱かせました。平均年齢22・8歳の4人の戦いを振り返り、幼少期の秘蔵写真も紹介します。

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9月14日、決勝第3戦でフォルティウスに惜敗し、引き揚げるSC軽井沢クラブ

9月14日、決勝第3戦でフォルティウスに惜敗し、引き揚げるSC軽井沢クラブ

リード金井「はい、黄色で」負けを認めた

夢に描いた五輪まで、まさに「指1、2本」だった。

最終日の14日。フォルティウスとの決勝は3戦先勝方式の第3戦までもつれ込んだ。5―5で迎えた第10エンド(E)。

先攻のSC軽井沢クラブは、スキップ上野美が最終投で相手の黄石をはじき出した。「やることはやった!」と叫んだ。円の中心近くに止める難しいショットを、相手に強いた。

フォルティウス吉村紗也香の最終投は、やや長くなった。上野美は必死に氷をこすり、少しでも黄色の石が伸びるように祈った。止まった。

「キャー!」。両チームの悲鳴のような歓声。そのあと、静寂が訪れた。どちらが円の中心に近いか―。

リード金井は、相手の黄石、自軍の赤石の間を2往復。円心との距離を確認すると「はい、黄色で」。負けを認めた。半年後の五輪への道は、途絶えた。

4人は、頭を寄せ合い、笑いながら泣いた。上野美はチームメート3人の頭をポンポン。妹の結生は、姉の頭をポンポン。また、笑った。


9月13日、カーリング日本代表決戦 女子決勝第1戦の第1エンド、3点を先制し笑顔でタッチを交わすSC軽井沢クラブの上野結(左から2人目)ら

9月13日、カーリング日本代表決戦 女子決勝第1戦の第1エンド、3点を先制し笑顔でタッチを交わすSC軽井沢クラブの上野結(左から2人目)ら

平均年齢22・8歳 常に光った4人の笑顔

上野美は「カーリングは楽しいな、と。うまくいかないことも多くて、むしろそちらの方が大きい。毎日コツコツ練習したり、どう成長するか考えて行動することが私たちを大きくしてくれる。1人の人間として成長できた」。敗戦を、いさぎよく喜んだ。

五輪2大会連続メダルのロコ・ソラーレも含めた三つどもえ。苦戦も予想されたが、平均年齢22・8歳の4人は大奮闘。残り“2、3センチ”まで日本代表に近づいた。

厳しい戦いの中でも、4人の笑顔は常に光っていた。大会中、何度も繰り返した「楽しむ」。軽井沢の地で、その魅力を磨き続けてきた。


SC軽井沢クラブ主催の体験会をきっかけに、幼少期からカーリングに親しんできた地元育ちの3人。当時から笑顔がまぶしい。2009年、プレーする金井(SC軽井沢クラブ提供)

SC軽井沢クラブ主催の体験会をきっかけに、幼少期からカーリングに親しんできた地元育ちの3人。当時から笑顔がまぶしい。2009年、プレーする金井(SC軽井沢クラブ提供)

2012年、スイープする上野美(SC軽井沢クラブ提供)

2012年、スイープする上野美(SC軽井沢クラブ提供)

2011年、ストーンを手にする上野結(SC軽井沢クラブ提供)

2011年、ストーンを手にする上野結(SC軽井沢クラブ提供)

金井7歳、上野美9歳、上野結7歳から競技

金井は7歳で競技を開始。遅れること2年。上野美は9歳、上野結は7歳で始めた。全員、SC軽井沢クラブ主催の体験会がきっかけだった。

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