競輪のレース形態が変わるだろう。

6月開催から大きく2点、ルールが改正される。1つ目は誘導員をかわしてはいけない失格ラインが別表の通り変更となった。それに伴い、誘導員早期追い抜きの重大走行注意を廃止して、即失格のペナルティーを与える。失格ラインを越えると先頭にいる選手が誘導員に差し込めば、誘導はすぐ退避する。また、誘導タイムも2秒ほど上がり、よりハイペースになる。自力選手は戦々恐々だ。選手間ではスタートを取った選手が有利になるのでは、という見方が多い。

先頭員早期追い抜きの禁止に関する改正
先頭員早期追い抜きの禁止に関する改正

2つ目は打鐘以前にスパートした選手が、1着者より5秒以上離れてゴールした場合は失格となる。暴走を防止するためだ。これまでは「通常のスパート時期より相当早くスパートして、1着者より6秒程度離れて決勝線に到着したとき」と規定。「通常のスパート時期」とか「6秒程度」と、判定者の主観が入るファジーな部分があった。そしてこれまで、この規定に触れた選手はいない。改正できちんと「5秒」と定められれば、ファン大好物の2段駆けが今までのようにできなくなるかもしれない。

これまでも選手はルールに合わせ走り方を考えてきた。ファンも車券戦術が変わるはず。今後、レースの流れに注目したい。