新型コロナウイルス感染拡大防止のため参加選手を絞り、G3が7車9R制になった。小松島、弥彦、福井と3場所開催して、売り上げは好調だ。単純に9車に比べて当たりやすく、資金が回るのだろう。ミッドナイト競輪から入った新しいファンも、慣れた7車立てのレースは買いやすいはず。また、予選2日目は脚力差があるメンバーになって、堅く収まるレースが多い。本命党がまとまった金額を突っ込めることも、売り上げアップの一因だろう。

メリットを口にする選手もいる。G3に限らず、7車9R制は63人。控室も密を避けるため、これまで以上のスペースがあり、広々くつろげるらしい。また、ウオーミングアップ用のローラーの“順番取り合戦”もなくなったとか。

しかし、いいことずくめではない。レースに奥行きがなくなった。400バンクの9車なら赤板から切り合いが始まるが、7車は仕掛けが遅くなる。踏む距離も少なく、それだけ「紛れ」も減る。穴党の記者は、見送るレースが増えた。

明日30日に開幕する富山G3が最後になるが、地域内あっせんも問題だった。北日本、関東、南関の東日本はまだしも、日ごろ連係することも多い中近勢だけというのは、選手も相当やりにくかったことだろう。ラインを組む話し合いに選手同士が集まり、それこそ密状態もあった。それでいてF1、F2で東の選手が西の競輪場にあっせんされていることには疑問が残った。終わりが見えないコロナ騒動。1日も早く元の形に戻ることを祈るばかりだ。