ボート場は蒲郡、選手なら平本真之(37=愛知)だ。先日、幕を閉じた蒲郡周年は売り上げ目標の96億円を大幅に上回り、蒲郡周年では過去最高の105億6258万5400円を記録した。G1としては昨年9月の住之江高松宮記念の107億8274万300円が過去最高だが、周年としては全場を通じても最高の売り上げだった。

平本真之(2021年3月撮影)
平本真之(2021年3月撮影)

優勝した平本は3走目から優勝戦までスタートは全てゼロ台。圧倒的な強さだった。それを支えたのが減量だ。通常は54キロで走ることが多いが、蒲郡周年では前検日から53キロ、優勝戦は52キロまで体を絞った。減量によりターンの切れ味は格段に増した。「僕の身長を考えると、今までが重すぎなんですけどね」と照れ笑い。「思ったよりも減量は苦労はしなかった。ストレスなく過ごせました。毎年、毎年、やせることは目標にしている。しっかり食べながら、52キロをキープできたらいいですね」。

体重を維持することは、レースで大きなメリットになることはもちろん、精神的な支えにもなる。トップレベルになればなるほど、紙一重で勝ち負けが決まる。平本が52キロを維持する限り、勝負の流れは渡さないだろう。8月には蒲郡でメモリアルが控えている。「地元のSGは絶対に取りたい。自信を持って走りたい」ときっぱり。

平本が活躍すれば、蒲郡ボートも盛り上がることは間違いない。売り上げ記録は1つのバロメーターでもある。どこまで売り上げが伸びるのか。平本の体重をチェックしながら、8月を楽しみに待ちたい。