22年度のSG開催地発表は、衝撃的だった。担当する大村で、初のグランプリ開催が決まったからだ。昨年まで、グランプリ開催は住之江が最多の29度も行われ、平和島が4度、戸田が1度。九州地区では07年福岡以来、2度目になる。

その07年に、唯一の地元選手として参戦した瓜生正義。グランプリといえば住之江、そんなイメージが強くあるが、地元での開催はどんな雰囲気だったのか。「グランプリって感じがしないって、話してましたね。いつものSGっていうような雰囲気でしたね」と振り返った。

07年、瓜生は住之江オールスターでSG初優勝。同じ福岡の植木通彦さんが引退した年でもあった。そのため、地元の期待は瓜生に集まっていた。しかし、トライアル初戦で転覆。決定戦にも進めなかった。「普段なら握らないところでも握ったりとか、いつも以上に力が入っていたのかも。グランプリは力が入るんでしょうね」。雰囲気は違っても、その年の頂点を懸けた争い。グランプリに変わりはないということだろう。

大村の関係者から「グランプリをしたい」。そう聞いたのは、ナイターレースに移行する前だったと思う。それが実現する日が来るとは。長崎のベテラン選手は「自分たちが若いころはSGもなかったのに」と驚いていたが、分かる気がする。来年3月には大村ではSGクラシックもある。そこで長崎支部の選手が優勝して、年末へ。そうなれば最高だ。まだ来年の話なのに、今から待ち遠しい。