ガールズケイリンが今年、変革の時を迎える。6月に「パールカップ」、10月に「オールガールズクラシック」を新設、11月に行われていたガールズグランプリトライアルは「競輪祭女子王座戦」と名称を変え、1層制のトーナメントに様変わりする。この3競走はG1格付けとなり、優勝者は年末のガールズグランプリ(GGP)出場権が付与される。

この制度変更は、選手サイドからも好評だ。ガールズ1期生の小林莉子は「(賞金獲得のために出走回数を)走ったもん勝ちになるよりは、男子と同じ形になるのがセオリーだと思う」と、歓迎する。小林優香も「グランプリに乗るチャンスが3つもできたし、まずは6月(パールカップ)を目標に」と、G1タイトル獲得を視野に入れつつも「目の前の1戦を優勝して、賞金を積み重ねていきたい」と、獲得賞金上位でGGP出場を目指すスタンスは変わらない。

この新しい体系が成功するためには、G1決勝進出者へ賞金面で“アドバンテージ”を設ける必要があると思う。通常開催では獲得できない金額を設定することは、レースの格を高めるためにも必要。加えて、賞金ランク争いで優位に運べるメリットを受けられるという意味合いも強い。もちろん、賞金の増額は選手らのモチベーションアップにもつながる。

10周年を迎え、今や競輪界においても重要なコンテンツとなったガールズケイリン。まだ大いなる可能性を秘めていて、今後の推移を楽しみに見守りたい。