女子レーサーの魅力を伝える「ビューティフル・ボートレース」。20年のトリは冨名腰桃奈(20=福岡)が飾ります。

沖縄出身の彼女はデビューして約1年が経過。先月に待望の初勝利を飾りました。身長は141センチと約1600人いるボートレーサーの中で最も小柄ですが、陸の上でも水面でも元気いっぱい。沖縄の人にボートレースの魅力を伝えるべく、日々の努力を積み重ねています。

デビュー初勝利の水神祭を挙げた冨名腰桃奈
デビュー初勝利の水神祭を挙げた冨名腰桃奈

-ボートレースを知ったきっかけは

冨名腰桃奈(以下冨名腰) 中学2年の時に、担任の先生に勧められたことです。もともとは警察官や消防士になりたいなと思ってたんですが、身長が低かったので諦めたんです。そんなときに「こんな職業もあるよ」と、教えてもらいました。その時にビデオを見せてもらったんですが、「危ないので、できません」って断ってしまったことを覚えています。

-その後、レーサーになりたいという思いが芽生えたのは

冨名腰 -高校2年で何も進路が決まらなかった時に沖縄でボートレーサー養成所の説明会があって、友人に連れて行かれました。そこに竹井奈美(31=福岡)さんがゲストで来られていて、すごくかっこよかったんですよ。それで竹井さんに憧れてレーサーを目指しました。

同期の松本真広(左)富田恕生(中)とボルダリングにチャレンジ
同期の松本真広(左)富田恕生(中)とボルダリングにチャレンジ

-学生時代の運動歴は

冨名腰 小学校まで空手を10年間、中学時代はソフトボールをやってました。空手は個人組手で県大会制覇。ソフトボールは県ベスト4までいきました。

-昨年の11月にデビュー。ここまでを振り返ると

冨名腰 レベルが違い過ぎますね。これがプロの世界なんだと実感してます。課題は上位着順をしっかりと取ることですね。

-先月の鳴門でデビュー初勝利を飾った

冨名腰 道中はずっと緊張してて、ゴールした時にすごく安心したことを覚えてます。3周(1800メートル)を走るのが、こんなに長いんだなって感じました。

先輩の戸敷晃美(左)高田綾(中)と生まれ故郷の沖縄へ旅行
先輩の戸敷晃美(左)高田綾(中)と生まれ故郷の沖縄へ旅行

-オフは何をしている

冨名腰 グループのプロペラ工場へ勉強を兼ねてプロペラの調整に行くことが多いですね。あとは、自宅で筋トレをしてます。

-いまも沖縄に住んでいる

冨名腰 1人暮らしをしています。それまでずっと実家にいたので、最初はさみしかったし、何をしていいかが分からなくて…。特に食事が大変でした。でも、最初を思うと上手になりましたよ。得意料理ですか? ゴーヤーチャンプルーです(笑い)。

沖縄の曽祖母(中)と姉(右)です
沖縄の曽祖母(中)と姉(右)です

-今後の目標は

冨名腰 身近な目標はB1級に上がること。大きな目標は賞金女王になることです。それと、ボートレースのことを沖縄の人が1人でも多く知ってもらえればと思っています。

-最後にボートレースのアピールを

冨名腰 女性が男性を相手に勝てることが一番の魅力だと思います。そして、実際にレースを見たら、すごくかっこいい。ぜひともレース場に足を運んでもらいたいですね。

※次回は1月12日更新予定

◆冨名腰桃奈(ふなこし・ももな)00年(平12)5月2日、沖縄県沖縄市生まれ。北中城高校を卒業後、125期生として19年11月にからつ一般戦でデビュー。20年の獲得賞金は564万1000円(3日現在)。141センチ、43キロ。血液型B。