女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は、赤井星璃菜(25=大阪)を紹介する。クラシックバレエのダンサーの道からボートレーサーへ舞台を大転回。水上での華麗な舞いに磨きをかけて、ファンを魅了する。
-幼い頃からクラシックバレエ一筋
赤井星璃菜(以下赤井) バレエは4歳から始めて21歳まで続けました。国内だけでなくイタリアに渡って、バレエ団にも入団しました。それでも就労ビザが取れなくて、続けることができなくて帰国。ダンサーを続けることも断念しました。
-ボートレースとの出会いはマンガ
赤井 イタリアにいた頃からマンガは好きで、携帯で読んでいたんですけど、帰国して「モンキーターン」というボートレースを題材にしたマンガにはまって…。すぐに近くの住之江ボートレース場まで見にいって魅了されました。1回目は両親に黙って受験したけど、2回目は説得して何とか合格しました。
-レーサー養成所時代から減量に苦労
赤井 女子の中で身長の高いこともあったけど、ずっとバレエをやっていたので筋肉質で体重が落ちなかった。食べずに体を動かさないで落とすのは本当にきつかった。今は体が慣れてきて、40キロ台を保てるようになりました。
-同じ厳しい世界でもバレエとボートレースでは全然違う
赤井 やっぱりバレエは芸術なんですよ。お互いが高め合って、いいものを造り上げるという共同作業の部分が根っこにはあるんです。ボートレースは個人と個人がぶつかり合う勝負の世界。相手に勝たないと駄目な世界。根本が違うので、やっぱりレースに行くと戸惑いは隠せなかったですね。でも、レースで勝つと本当にうれしい。また勝ちたいと思うから頑張れるんだと思います。
-厳しいレースを離れてオフは
赤井 ボートレースが好きになったのは、乗りものが好きだったのもあると思います。名前の由来も、父がセリカという車とF1ドライバーのセナに引っかけたと聞いていたし、車を運転するのは好きですね。最初に中古で買って乗ったのが黒の「RX-8」。ボートレースの先輩がフェラーリに乗ってるのも見てうらやましかったし、いい車には乗ってみたい。それには勝って稼がないといけませんね(笑い)。
-本当はインドア派
赤井 家でゲームをしたりペットと遊んだりするのが好きなんです。でも、コロナ禍が収まったら、前みたいに同期や友達と温泉やドライブに出かけたいですね。
-最後にボートレースの魅力とは
赤井 やっぱりエンジン音の魅力ですね。コロナ禍が収まったら生で見に来てもらって、その迫力を感じて欲しいと思います。
※次回は6月8日更新予定
◆赤井星璃菜(あかい・せりな) 1995年(平7)5月13日、大阪府八尾市生まれ。123期として18年11月、住之江でデビュー、20年12月の下関で初勝利。昨年の獲得賞金は487万4000円。今年は243万6200円(5月11日現在)。164センチ、49キロ、血液型B。
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