女子レーサーの素顔に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は平川香織(22=埼玉)を紹介します。

フィギュアスケート選手から転向した運動神経抜群の元気娘。5月以降の勝率は5点台で、初のA級昇格も見えてきました。さらにエッジの利いた走りを目指し、日々精進です。


ピットで笑顔を見せる平川香織
ピットで笑顔を見せる平川香織

-フィギュアスケートで全国中学大会に出場している。ボート選手になったきっかけは

平川香織(以下平川) 6歳からフィギュアスケートを始めたんですが、父がボートレースのファンで、戸田ボートによく連れていってもらいました。中学生の時、現役最年長(73歳)だった加藤峻二さんのレースを見て感動しました。自分もボート選手になりたいと思いました。

-フィギュアスケートに未練はなかった

平川 フィギュアスケートだったら実業団もないし、20歳ぐらいで終わっちゃうけど、ボートレーサーなら長く続けられるのが魅力でした。スポーツ推薦で受験して合格したので、高校1年で休学して養成所に入りました。


同期の金子千穂(左)と一緒に(本人提供)
同期の金子千穂(左)と一緒に(本人提供)

-ボートレーサー養成所時代の思い出は

平川 122期の最年少でしたけど、特に苦労した記憶はないんです(勝率6・08で在所8位)。スケートはエッジのイン側とアウト側に体重をかけてスケーティングやジャンプをするんですが、ボートでサイドをかけるのが同じ感覚で、経験が生きました。リーグ戦が楽しくて、早くレースがしたいなと、いつも思っていました。

-デビューしてからは

平川 ボートに乗ることが楽しいです。師匠(桐生順平)からも、自分がしたいようにさせてもらっています。埼玉支部には彩輝会という若手グループの集まりがあって、同期では桜井優さん、畑田汰一さんらがいます。そこで食事会があったり、情報交換などもしています。


かわいいおいっ子とポーズ(本人提供)
かわいいおいっ子とポーズ(本人提供)

-休日の過ごし方は

平川 1人暮らしなんですが、のんびりしていますね。韓国ドラマが好きで、よく見ます。中学や高校時代の友達と会って食事したり、映画を見たりします。中学からスケートばかりで遊ぶ暇がなかったし。それと、おいっ子と遊ぶのがとても楽しいです。姉の子供なんですが、4歳、3歳、1歳の男の子で、一緒にいると、癒やされますね。


カフェでリラックス(本人提供)
カフェでリラックス(本人提供)

-今後の目標は

平川 腰痛で少し休んでいたこともあるし、今は目の前にある1走1走を全力で走るだけです。A級に上がれるチャンスなので、そこは頑張って上がりたいですね。

-最後にボートレースの魅力を

平川 年齢とか性別とかに関係なく、70歳でも、女子でも活躍できます。レースは迫力があるし、とにかく本場に足を運んでほしい。音とかも実際に聞いてみると、テレビやネットとは違った感動を味わえると思います。

※次回は9月13日更新予定

◆平川香織(ひらかわ・かおり)2000年(平12)7月29日、東京都生まれ、埼玉支部。122期生として18年5月に戸田でデビュー。初勝利は19年8月、からつ一般戦。昨年の獲得賞金は540万4000円。今年の獲得賞金は360万3000円(8月1日現在)151センチ、46キロ。血液型B。