女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は、武井莉里佳(21=兵庫)を紹介する。野球~ソフトテニス~ソフトボールと白球を追いかけてきたアクティブ女子が、大好きな阪神タイガース佐藤輝明の大飛球のごとく、大きな夢を水上の戦いに託して躍動する。


武井莉里佳
武井莉里佳

-ボートレーサーを目指したきっかけは

武井莉里佳(以下武井) お父さんが知り合いだった森悠稀さんというボートレーサーを、尼崎へ見に行ったのが最初でしたね。その後、何回か連れていってもらって、女子レーサーの来田衣織さんが初めて勝ったレースとか見て、自分もやってみたいと思いました。生で見たら、その音とスピードの迫力に魅了されました。

-小学生では野球少女だった

武井 お兄ちゃんがやっていて、自分もやってみたくなったんです。ポジションは、最初はセカンドでした。中学はソフトテニス部だったけど、高校ではソフトボールをやりました。勉強は嫌いだったけど、体を動かすことは好きだったし、小柄だったので親にも勧められて、高校を卒業をしてから養成所を受験して、4回目で合格できました。

-養成所時代は

武井 初めて親元から離れたので、ホームシックにかかりました。それと勉強が嫌いだったので、教室での実習授業が嫌でしたね。ボートに乗ってる時は楽しかったし、自分で決めて何とか入れた養成所で辞めるわけにはいかないと、頑張れました。

-どんな選手になりたい

武井 積極的に仕掛けて攻めるレースで、SG(ボートレースの最高峰グレード競走)に出られる選手になりたいですね。


日本海で釣り上げたサバ
日本海で釣り上げたサバ

近場の有馬温泉で休息
近場の有馬温泉で休息

-オフの過ごし方もアグレッシブ

武井 アウトドア派ですね。家に閉じこもってるのは嫌で、外で遊びます。今はコロナ禍でなかなか外に出られないけど、サーフィンをやったり釣りをしたり。師匠の藤岡俊介さんの影響で、最近はゴルフも始めました。師匠と一緒にラウンドを回れたら最高ですね。師匠には「道中でも、おかの上でも、よく周りを見るように」と言われてます。今まで知らなかったボートレースの世界で戦っていく中で、自分のメンタルの成長を感じます。

-野球はやっぱり虎党

武井 甲子園が近いので、今年は球場にも足を運びました。佐藤輝明選手のファンです。やっぱり一発が魅力ですね。応援歌も歌えるぐらいになった。


阪神タイガースを応援(本人提供)
阪神タイガースを応援(本人提供)

-最後にボートレースの魅力とは

武井 自分もそうだったんですけど、生で見た時の迫力、ターンのスピードとかがすごかったですね。とにかく本場に足を運んで、楽しんでほしい。直接見て、男女の区別なく戦う私たちを見てくれれば、良さは分かってくれると思います。

※来月から第2水曜日に更新します。次回予定は10月12日です。

◆武井莉里佳(たけい・りりか) 2000年(平12)9月25日、兵庫県神戸市生まれ。129期生として21年6月、尼崎でデビュー、同年12月の尼崎で初勝利。22年6月、丸亀で初優出。昨年の獲得賞金は304万4000円。今年は617万7700円(9月5日現在)。155センチ、46キロ、血液型O。