山本です。28日に弥彦G3「ふるさとカップ」が開幕します。

弥彦山の麓にある弥彦競輪場(撮影・山本幸史)
弥彦山の麓にある弥彦競輪場(撮影・山本幸史)

 弥彦競輪は日本唯一の村営競輪場。東京スカイツリーと同じ634メートルの標高の弥彦山の麓にあり、お隣は弥彦神社という、独特かつ味わいのあるロケーションです。特に、この時期のG3はうちわを手に観戦する熱心なファンが多いのも印象的です。ミッドナイト競輪にも参入していますが、今後は村民がコミュニケーションを取れる場所としての改装も行っていくとのこと。弥彦競輪は元気いっぱいです。

複雑そうな表情の志村太賀。右上のよっちゃんはあの「よっちゃんイカ」。山梨の会社だと初めて知りました…(撮影・山本幸史)
複雑そうな表情の志村太賀。右上のよっちゃんはあの「よっちゃんイカ」。山梨の会社だと初めて知りました…(撮影・山本幸史)

 新潟支部には競輪場のない山梨、長野の選手も所属しています。初日12Rの平原康多の番手は、“地元G3”となる志村太賀が務めます。番組を見て、さぞや喜ぶかと思いきや…「緊張しかないですよ。地元戦だとは思ったことはないけど、平原さんの番手は…。前に回ったときはジカ競りの3車併走だったし。迷惑かけないように」と険しい表情でした。ただ、前回高知での優勝も評価されたのは間違いないはず。地元を盛り上げてくれるでしょう。

大瀬戸潤一郎は被災地を目の当たりにして心を痛めたという(撮影・山本幸史)
大瀬戸潤一郎は被災地を目の当たりにして心を痛めたという(撮影・山本幸史)

 さて、一時は台風が直撃する、とも言われていましたが、徐々にそれていくようです。ただ、先の西日本豪雨の被災地に近づくというのは、何ともやりきれません。1予2Rに登場する大瀬戸潤一郎は知人が被災したそう。「復旧の手伝いに行ったあたりでも子供が流されたって聞いたら、もう何とも言えないですよ…。それでも僕らは走ることしかできないですから」と、複雑な心境を打ち明けていました。被災地の思いを背に戦います。

 酷暑に台風…。自然の猛威に人間は逆らえません。今はただ、1人でも多く日常を取り戻せる人が増えることを弥彦の神様に祈るばかりです。

 台風の進路に当たる方はくれぐれもお気を付けいただき、競輪を楽しめる方は熱中症に気をつけつつ、4日間の熱戦を楽しんでください。【山本幸史】