競輪、楽しんでいますか?

酷暑の8月、タイミングやチャンスがなく、なかなか取り上げることができなかった選手や事象があった。

113期の注目株・佐山寛明選手
113期の注目株・佐山寛明選手

まずは松戸で出会った113期新人の佐山寛明選手。新人といっても31歳のオールドルーキーで、学生時代は今年の甲子園にも出場した近江高校や、進学した龍谷大でも三塁手として活躍していた。その後は車のディーラーとして数年働いたものの、どうしても競輪選手になりたくて30歳を間近に競輪学校に入学。晴れてこの7月にプロデビューを果たした。勉強熱心で、開催前には対戦が予想される自力型の動画を何度も見直して「Aさんはまくり、カマシが強い」「Bさんは早めに押さえるが、出切ると流す傾向がある」など、特徴を完全に掌握してから前検日に臨むという。「もう年も年なんで、できることは何でもやらないと」と真剣な口調が印象的。ぜひ、注目してほしい。

ベテラン健在、舛井幹雄選手
ベテラン健在、舛井幹雄選手

続いて静岡で取材した3選手。

ベテラン舛井幹雄選手(46=三重)は今月、あの自動車のF1で有名な鈴鹿サーキットでロードレースに参加してきたという。しかも2日間で約70キロ走ったというから、その無尽蔵なスタミナに驚くしかない。その他でも小中学生の「サイクルクラブ」の面倒を見ていて、今月は合宿に引率。明日の三重輪界を背負って立つ選手の養成に尽力している。今開催は決勝進出こそならなかったが、最終日にはしっかり2着。「子供たちが見ているからね。下手なレースはできないよ」。ますます頑張ってほしい。

ナイスガイ・鈴木誠選手
ナイスガイ・鈴木誠選手

次いで、鈴木誠選手(41=福島)。あの千葉が生んだGP、G14勝の名選手と同姓同名ということで、大先輩の引退について聞いてみた。すると「自分がもう少し強ければ開催で一緒になることもあったんでしょうが(デビューから18年余り)あっせん課の方が一緒にしなかったみたいです。この前(引退後に)松戸G3でお会いしてお話ししたのが初めてかもしれません。実はあちらも僕のことを気にしてくださっていたみたいです。正直、ちょっと寂しいですね」と話していた。1人になった鈴木誠選手、今後の飛躍に期待したい。

好人物のバベク選手
好人物のバベク選手

最後はトマシュ・バベク選手(31=チェコ)。予選では、マークした日本人選手を連れてワンツーフィニッシュしてみせ、「番手の選手が離れないようにいきなり100%では踏まなかった」と振り返った。来日2年目とあって“競輪”の理解度が高い。残念ながら今開催で帰国してしまうのだが、来年以降に再来日した際は番手の選手とセットで買うことを忘れないようにしたい。

いわき平オールスターで行われた八代亜紀のライブに大勢のお客さんが集まった
いわき平オールスターで行われた八代亜紀のライブに大勢のお客さんが集まった

おまけは、いわき平オールスター最終日の1枚。八代亜紀のライブは大盛況だった。さすがの集客力で、売り上げ前年比プラスにも多少貢献したのでは?

明日から9月。だが、日差しも競輪もまだまだ熱い!

【栗田文人】