山本です。青森G3は山賀雅仁が6年ぶりの優勝で幕を閉じました。

青森G3を制した山賀雅仁。おめでとうございます(撮影・山本幸史)
青森G3を制した山賀雅仁。おめでとうございます(撮影・山本幸史)

決勝で強さを発揮したのは渡辺晴智と渡辺雄太の師弟コンビ。雄太の先行があり、そこに食らいついていった晴智がいたからこそ、3番手山賀に出番がありました。

渡辺晴智(左)は表彰式を終えた山賀雅仁を笑顔で出迎えていました(撮影・山本幸史)
渡辺晴智(左)は表彰式を終えた山賀雅仁を笑顔で出迎えていました(撮影・山本幸史)

表彰式でも山賀は「ラインのおかげ」と何度も繰り返していました。実は、普段は晴智が我々報道陣に対して常に口にする言葉です。晴智本人に「山賀は晴智さんの『ラインのおかげ』という言葉を何度も言っていました」と伝えると「良かった。そうやって後輩たちに伝わってくれれば。そう思ってくれたいいね」とうれしそうに笑っていました。自分のもとを訪ねて汗を流した仲間の優勝と同時に、“思い”も継承してくれたことを喜んでいるようでした。

さて、この開催でブレークしたのは3人。初の決勝を経験した月森亮輔、4年前のG3で顔面を負傷し、今開催大活躍した中本匠栄、そしてシリーズ3連対を果たした片折亮太でしょう。

青森G3で気迫の走りをした片折亮太。残念ながら10月は出場できませんが復帰後の活躍に期待です(撮影・山本幸史)
青森G3で気迫の走りをした片折亮太。残念ながら10月は出場できませんが復帰後の活躍に期待です(撮影・山本幸史)

特に、片折は2予で逃げて原田研太朗を不発にしました。実は、今月はあっせんが止まっており出場がありません。「10月が止まるので必死でした」と語っていました。今年はウィナーズCと共同通信社杯に出場し上位陣と戦ってきた経験もあるでしょう。そしてなんと、次戦は11月の青森F1。3日間、要チェックや! 

台風接近にともなう場外中止などもあり、売り上げはふるいませんでした。また、ビッグネームが早々に敗退する波乱もありました。しかし、それは、普段と違い若い機動型が意地を見せた結果にほかなりません。G3は地元の競輪のお祭りです。今後、ブレークしそうな選手に目を付けるというのも楽しみのひとつかと思います。みなさんが「これは強くなるぞ!」と思っていただけるような選手の情報をお伝えできるよう、精進いたします。【山本幸史】