大宮G3は神山拓弥が優勝した。当地G3は14年以来2度目のV。地元宇都宮も今や数少なくなった500バンクだけに、長走路の走り方が体に染みついているのかもしれない。「おめでとう。次はG1だ!」。

大宮G3を優勝した神山拓弥
大宮G3を優勝した神山拓弥

ところで、大宮競輪場は今年が70周年。今回の開催を前にバンク中央部に、敢闘門から発走台に通じる走路が完成した。今までは敢闘門を出てから3角→2センター→4角と半周(250メートル)も走っていただけに、選手にとってはありがたいはず。見る側としても、敢闘門から発走台が近すぎるのも少々味気がないし、遠すぎるのもスピーディーな今の時代には合わない。いい改修だったのではないだろうか。すぐ次開催があるので、ちょっと気にして見てください。

大宮競輪場は今年から敢闘門(右)からスターティングゲートへ向かう走路が完成。昨年までは3、4コーナーを回っていた
大宮競輪場は今年から敢闘門(右)からスターティングゲートへ向かう走路が完成。昨年までは3、4コーナーを回っていた

さて、今開催中の出来事の1つとして、競輪学校第117期(男子)118期(女子)の合格発表があり、坂本勉さん(引退)、太田真一、渡辺晴智などの息子が合格。その中で、大宮参戦中の佐々木龍の2人の弟真也さん(24)と和紀さん(22)も合格者に名を連ねた。佐々木は「うれしいし、ホッとしました。真ん中の弟はロードをやっていて地足。最初は競輪選手になる気はなかったみたいなんですが、一発合格です。一番下の弟はダッシュ型。今回が僕と同じで3回目でした」と終始笑顔だった。自身は大宮で未勝利ながらも、決勝進出(7着)した海老根恵太の1予快勝に貢献するなど、4日間とも見せ場はつくった。夢の兄弟連係を目指して、これからも頑張れ!

ちなみに、3兄弟(一番上には姉がいるので実際は4きょうだい)の父はかつての名レーサー佐々木龍也さん(引退)。その父は現在、ナショナルチームのスタッフとして、静岡・伊豆で活躍している。選手のタイム計測、バイク誘導など練習のサポートはもちろん、移動の手伝い、事務手続きなどもろもろの仕事に目が回るような毎日だという。佐々木は「いろいろ忙しいみたいだけど、充実しているようですよ」と父の話題もうれしそう。

聞いている当方もついついほっこりした気分になる19年最初の大宮開催だった。【栗田文人】

2人の弟が競輪学校に合格した佐々木龍
2人の弟が競輪学校に合格した佐々木龍