ラグビーワールドカップ(W杯)イヤーを迎えた今年、自転車のW杯も熱かった! 

1月25~27日に開催された自転車トラックW杯第6戦の香港大会を取材してきました。個人的に自転車を含め、いわゆるW杯を生で見るのは初めて。さすが地元。かつてガールズケイリンでも来日した地元の李慧詩への応援がすごかったです。現地メディアも多数で、関係者によると「W杯でこれだけ記者が多いのは珍しい」とのこと。ホテルで流れていた地元のニュースでも取り上げられていました。

香港の女帝・李慧詩がケイリンとスプリント2冠。ファンも大歓声を送っていました
香港の女帝・李慧詩がケイリンとスプリント2冠。ファンも大歓声を送っていました

今大会の日本勢はメダルラッシュ。チームスプリント(TSP)に男女ケイリンと3個の銀メダルを獲得。毎日メダル獲得シーンを見られる幸運に恵まれました。詳報は30日付けの本紙をご覧ください。

2つの駅からアクセスできる香港ベロドローム。周囲の通路では子供が自転車の練習もできる
2つの駅からアクセスできる香港ベロドローム。周囲の通路では子供が自転車の練習もできる

空港から電車を乗り継いで約1時間ほど。香港の繁華街からは離れますが、地下鉄の抗口駅から徒歩5分ほどの場所に香港ベロドロームがあります。道を挟むと香港らしい高層マンションと、活気あふれる市場もある、下町情緒あふれる街でした。

銀メダル獲得に笑顔の雨谷一樹(左)新田祐大(中央)深谷知広のチームスプリント勢
銀メダル獲得に笑顔の雨谷一樹(左)新田祐大(中央)深谷知広のチームスプリント勢
銀メダル獲得に日本のファンへ挨拶をするTSPメンバー
銀メダル獲得に日本のファンへ挨拶をするTSPメンバー

TSPは新田祐大の誕生日に行われました。銀メダルは最高のプレゼントになったことでしょう。レース後には日本から来たファンの声援に応えていました。

ケイリンでは河端朋之の銀に続き、太田りゆの初メダル。W杯女子短距離種目では小林優香の銅を上回る銀メダルです。香港の女帝(現地報道では女皇と称されていました)で、スプリント、ケイリン2冠となった李をマークする形でしたが、離れることなく追走し、最後に差し込みに行ったシーンは大興奮でした。レース後、ブノワに会った瞬間に涙した姿に、こちらも胸を打たれました。

ケイリン銀メダルの太田りゆ(左)はブノワヘッドコーチに迎えられ涙を流す
ケイリン銀メダルの太田りゆ(左)はブノワヘッドコーチに迎えられ涙を流す

スプリントも深谷知広と新田が1/8決勝にまで進出。メダルに届かなくてもベスト16進出でポイント加算に成功したとのこと。また、TSPも時計的にまだまだ縮められそうです。この後ブノワジャパンこと日本チームは2月末にポーランドで行われる世界選手権に向かいます。

日本の競輪には出場していない彼らですが、着実に世界との差を縮めてきました。今後も競技での活躍、そして来年の五輪へと突き進んでほしいです。