日本競輪学校(滝沢正光校長)の115期生、116期生(ガールズ8期)の卒業記念レース(卒記)が伊東競輪場で開催中です。

初日を終えて男女とも決勝メンバーが決定。19日午後1時から女子、男子の順に決勝が行われます。

完全優勝に王手をかけた野上竜太
完全優勝に王手をかけた野上竜太

男子では野上竜太(23=岡山)がただひとり、無傷の3連勝で決勝を決めました。在校成績は卒記直前で30位に甘んじていましたが、さすがは自転車競技の名門・鹿屋体大にいただけの素材。まくって勝った予選2の上がり9秒6は、この日の1番時計タイでした。完全優勝なるか?

勝ち上がりを逃した脇本勇希。デビュー後に見返して欲しいです
勝ち上がりを逃した脇本勇希。デビュー後に見返して欲しいです

注目を集めた脇本雄太の弟勇希(20=福井)は、残念ながら予選で敗退しました。予選1回戦は大外強襲も届かず4着。崖っぷちだった同2回戦は番手の外並走からまくりを放ちましたが、末を欠いて7着。「訓練の時と違って緊張しました」。ただ、プロになってから見返すチャンスは十分あります。選手になってからの目標は「G1先行優勝」。兄雄太が初タイトル時に達成したハイレベルな目標を掲げています。豪快先行に期待ですね。

小原佑太はド迫力の先行が魅力です
小原佑太はド迫力の先行が魅力です

展示訓練(模擬レース)を見て注目していた小原佑太(23=青森)も決勝へ。予選1回戦では打鐘カマシで一気に先頭に出て、後続を突き放しました。準決ではやや消極的なレースになり3着で「一番小さい競走をしてしまった」と悔やんでいましたが、その分、決勝での先行に燃えています。

松井宏佑がいた、ナショナルチームのブノワ・ヘッドコーチの指導が受けられるハイパフォーマンスディビジョン(HPD)に選ばれ、ナショナルチーム入りも期待されているそう。「ブノワには常に全力で出し切るように指導されているので、1本目で出し切ってしまって…少し疲れがありました。決勝は1本だけなので良かった」とニッコリ。個人的には決勝のダークホースとみています。

競輪場には家族、友人をはじめ、師匠や練習仲間の現役選手の姿もありました。往年の名選手もみな通ってきた卒業記念レース。そして、在校成績とデビュー後の成績が逆転することはしょっちゅうあります。レースはCSでも中継されていますが、お近くの方は、ぜひ未来のG1レーサーに声援を送ってください。(小田原競輪の場外も発売中です)【山本幸史】