JKAは6日、KEIRINグランプリ(30日・平塚)の想定メンバーを次の通り発表した。

(1)郡司浩平(神奈川)

(2)脇本雄太 (福井)

(3)松浦悠士 (広島)

(4)和田健太郎(千葉)

(5)清水裕友 (山口)

(6)守沢太志 (秋田)

(7)平原康多 (埼玉)

(8)新田祐大 (福島)

(9)佐藤慎太郎(福島)

車番が決定したことで、ファンの皆さんもよりリアルな展開予想を開始されることだろう。

南関は郡司-和田以外に考えられない。東北の並びも新田-佐藤-守沢で順当とみる。中国コンビの前後は前夜祭まで分からないが、連係するのは間違いない。鍵を握るのは、平原の動向だ。通常なら単騎で自在だが、今回に限っては先行日本一の脇本の番手が空いているのだ。

11度目のKEIRINグランプリに挑む平原康多
11度目のKEIRINグランプリに挑む平原康多

通算11度目の出場となる平原は、7番車に入った。過去にG1を7度制したうち、実に4度がこの車番。幸運のナンバーを引き当てたことは、悲願達成を後押しする暗示だ。

となると、次は戦い方である。これまでメンバーに応じて関東の自力型の後ろは回ってきたが、他地区の後ろは回っていない。最近で言うと、寛仁親王牌の初日に郡司浩平の後ろを回る選択肢はあったが、本人はまったく頭にない感じだった。

しかし、禁を破るならここしかないと思えるほど、今回は状況がそろっている。後ろが誰でも自分の競走を貫く脇本の番手で勝つ確率は、1/9よりはるかに高く感じる。

過去に即席ラインでビッグレースを制した選手は数多い。流れに逆らわなかったことで、幸運を呼び込んだ例だ。ただし、その多くは追い込み選手であった。自力で関東ラインを背負ってきた平原が、同様の選択をすると、賛否両論があるだろう。

美学とプロセスを取るか、勝つための確率を取るか。いずれを選択しても、ここまで平原が積み上げてきた実績や信頼が覆るものではない。位置取りが分かる前夜祭が待ち遠しい。【松井律】