競輪、楽しんでいますか?
7日に終了した京王閣競輪は、S級が和田真久留、A級が佐藤雅春の優勝で幕を閉じた。
決勝メンバーももちろん素晴らしかったが、今開催で光ったのが北井佑季(32=神奈川、119期)と橋本優己(22=岐阜、117期)の2人だ。ともに準決はキャリアの浅さで失敗したものの、予選と最終日のレース内容は抜群で、近未来のグレードレースでの活躍を予感させた。
北井は言わずと知れた元Jリーガー。特昇で6月にS級になったばかりだが、毎開催、その壁を全く感じさせない走りを見せている。とにかく、早めに主導権を取って別線を突っ張るスタイルは、見ていて気持ちがいい。8月の地元小田原G3では師匠の高木隆弘との初連係が見られそうで、今から楽しみだ。
一方、橋本も今売り出し中の新鋭で、8月G1西武園オールスターに推薦での出場が決まったことからも、その期待の大きさが分かる。恥ずかしながら最近知ったのだが、橋本の父大祐(45=岐阜、A級3班)と大ベテラン山口富生(52=岐阜)は母親同士が姉妹。ということは、富生にとって優己はいとこの子供ということになる。当然、ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)にとっても同様で、富生も「意外と知られてないやろ」とニヤリと笑っていた。
この2人が予選で連係し、親子ほどの年の差を全く感じさせずワンツーを決めたのは、富生の02年びわこ高松宮記念杯制覇を目の前で見ているロートル記者には、何だかうれしかった。
もう1つ。最終日には、ガールズ初のデビュー通算500勝を決めた石井寛子の表彰式が行われた。紙面やニッカン・コムで書き切れなかったコメントを最後に。
「ファン投票はどれだけ応援されているのか数字で分かる。今年は数字を見てびっくり。(投票)2位はうれしい。ありがとうございます。頑張ります」【栗田文人】