2月に小田原競輪の存続を決めた小田原市は、今年下半期(10月)から川崎競輪場で、ミッドナイト競輪を代替開催する方針を固めた。現行の条例では他場での借り上げ開催ができないため、6月5日から開かれる6月市議会に条例改正案を提出。19日に議決される見込みだ。

小田原市公営事業部の平田雅明副部長は「昨年度の小田原競輪は6500万円のプラス収支へと転じた。川崎でのミッドナイト開催が可能になれば、さらに売り上げアップが見込める。当然、ガールズケイリンの開催も視野に入れている」と語った。無観客で行うミッドナイト開催は大幅な人件費の削減となるため、黒字転換への起爆剤として現在21場で実施。今回の小田原同様に、ナイター設備を持たない場からの借り上げ開催も行われている。

さらに来年度から民間に業務を包括委託するコスト削減方針も固まった。「今年下半期の場外発売から試験的に委託する方向で検討している。今後2年間は施設改修費の調査も必要。施設の状況と売り上げの推移を見極めて結論を出したい」。今後も続行と判断されれば、正式に委託業者を決定。長期契約を結ぶ予定だ。

今年8月には開設70周年の節目を迎える小田原競輪。ミッドナイト開催と、民間への包括委託の「2本柱」で経営改善への大きな1歩を踏み出す。