今月、愛知の名レーサー一丸安貴が突然、引退を発表した。長年にわたり、レースでも公務でも協力してきた鰐渕正利(53=愛知)は、兆候を何となく感じていた。「左手にしびれが出ていたのは知っていた。辞める少し前、バンク練習の時に、一丸の先行を抜けるかどうかの勝負をした。これが最後かなという雰囲気を感じました。寂しいですね」と感傷に浸った。

だからといって落ち込んではいられない。近年はA2、3班を行ったり来たり。ここが正念場だ。「和歌山が順延になって、今回は中1日。疲れを取ってきただけ。でも、頑張りますよ」。予選8Rは、戦法の幅が広い板橋慎治に全権をゆだねた。