8月に仙台市議会議員になった関戸努(48=宮城)が、フォーマルな紺のスーツに身を包み、検車場に姿を見せた。同じ北日本で福島の岡部芳幸からは「お! センセイじゃないですか」と声をかけられると、照れ笑いを浮かべた。

7月の選挙戦で立候補。新人ながら仙台市宮城野区で3位の票数を集め、初当選した。市議の立場ならば競輪選手との「兼務」も可能となるため、選挙期間中は「選手と議員の二刀流」と訴えながら活動し、4353票を集めた。

二刀流には、大きな理由がある。関戸は「宮城県には競輪場がないにもかかわらず、競輪界からは多くの補助金をいただいており、それが大きな財源となっている。競輪選手である自分が市政に参加することで、宮城県における競輪の認知度を高めたいんです」と高い志を抱く。

そのため、練習は市役所が開く午前8時30分前までには完了することが日課だ。さらに「けがをしてはいけませんから、練習では危険な場所を回避しています」と安全も心がけている。そのため、8月以降は練習の質量ともに減ったが「最近は二刀流にも、ようやく慣れ始めてきた。今後は練習の質も上げていきたい」と、選手としての向上心は、まだまだ衰えていない。

関戸は、一選手であると同時に、日本競輪選手会宮城支部の支部長も務めており、実は「三刀流」の側面も。「全て、おろそかにはできない仕事。しっかり取り組みます」。議員になった証しなのだろう、しっかりした滑舌と口調で宣言。初日8Rは単騎で、確定板を目指す。