◆10R 2日目は台風10号の影響で天候が安定しなかった中でも、応援してくれるファンがいることがうれしかった。

それに応えるように好レースが続いた。印象に残ったのは吉田敏洋。単騎で置きにいくレース(1着を狙いにいくこと)をせず、先行して地元戦へのアピール。今日からが正念場だ。

その点で、このレースを走る深谷知広も同じだ。初日は4番手に入りながら脇本雄太をたたいて先行した。脇本に番手に入られ8着と大敗したが、この開催に懸ける意気込みを感じた。そして忘れてはいけないのが、準地元の柴崎淳や坂口晃輔の存在だ。特に深谷の番手となる柴崎は、今節仕上がっているそうだ。

好調をアピールする柴崎淳
好調をアピールする柴崎淳

「今回はマジでやりますから!」。好調ぶりをアピールするのはいいが、どこか軽い。「この開催に向けて、豊橋(F1)や弥彦(G3)を調整なしで乗り切ってきた。今回の前検日も街道に行ってから名古屋入りしました」と真剣に語りだした。それにはきっかけがあったらしい。「6月の黄檗山(5泊6日で行われる特別指導訓練)で目が覚めた。今までは嫌々参加していたけど、せっかく6万円取られるのだから、しっかり向き合おうと」と心を入れ替えた。

すると「すごく心に響きました。そうしたら私生活まで変わって、レースへの取り組みも変わった。内容は言えんけど…」とこちらの期待をすかすような返事。まあ、いいだろう。そこまで更生したのなら、楽しみに見させてもらおうではないか。(日刊スポーツ評論家)