今日は決勝シートを巡る準決3個レースがハイライトだ。ヤマコウ(山口幸二氏=日刊スポーツ評論家)は、その中から10Rの野口裕史をチョイスした。自力ライバルの太田竜馬はいるが、それでもきっちり主導権を握るとにらんだ。

ヤマコウが準決10Rで期待する野口裕史
ヤマコウが準決10Rで期待する野口裕史

2日目は雨が降ったりやんだりのコンディションの中、千葉勢の活躍が目に付いた。岩本俊介と野口裕史である。岩本は、逃げる太田竜馬の4番手外並走からまくって1着。太田の調子が良くないとはいえ、簡単にまくれる相手ではない。驚いた。

続いて野口裕史。山崎賢人との主導権争いがどうなるか楽しみだった一戦は、野口が先行して、なおかつ1着。山崎は受けて立つ立場、対して野口は挑戦者という立場の違いがあるにせよ、大したものだ。これからの両者の戦いに興味がわいた。

その野口が10Rに登場する。動く選手は太田竜馬と山田英明、永井清史。心情的には2予Bの勝利者インタビューで涙を流した永井を応援したくなる。しかし、ここは心を鬼にしなければ。今節の出来は野口だ。ラインのできる自力3車を比較すると、英明は位置取りをしてから仕掛けるスタイルに迷いはない。野口ラインの後ろに位置して、番手戦も視野に入れつつ4番手は確保したい。太田はオールスターで落車した精神的ダメージをまだ払拭(ふっしょく)できないでいる。最低限の脚力は有しているが、先行に持っていくまでの位置取りに迷いを感じる。

ここは2番車なので前を取ってかまし狙いか。山田は、一度動いて野口を出させるので、太田はおそらく7、8番手からの巻き返しになる。野口は先行するまでに脚力を消耗しないので逃げ切り濃厚だ。無風で回れば堀内俊介にもチャンスがある。いずれにしても、野口を中心にレースは動いていく。(日刊スポーツ評論家)