ダイヤモンドレースは、柴崎淳が3連勝を飾り準決まで駒を進めた。吉田拓矢の後ろが並走になったとはいえ、4角から井上昌己が外に膨れていった。それだけスピードが乗っている証拠だろう。

松浦悠士の組み立てが、いまいちよく分からなかった。今節の戦い通りに前受けからレースを進めれば、内に詰まることはなかった。自力で戦うのか、位置取りメインで戦うのか、定まっていなかった。どう立て直すか注目したい。

ヤマコウは9Rの小松崎大地に期待した
ヤマコウは9Rの小松崎大地に期待した

準決9Rは気配のいい選手がそろった。逆に悪い選手を探すほうが難しい。自力選手を分析すると、三谷竜生は初手にこだわるようになったことで成績が安定してきた。原田研太朗は初手が物足りないが、チャンスをつかむ脚力はある。吉田拓は2日間まくりに回ったが、ダイヤモンドレースで先行したことで、準決の戦いが読めなくなった。

最後に小松崎大地。2予Bは車番が悪くレースの組み立ては難しかったと思うが、よくクリアした。初手は前受け。今のレースでの前受けは、カマす力がないと後方に置かれる可能性を高める。しかもハイペースで流れるので、一瞬の隙を逃すと勝機を逸する。策がある前受けと、ない前受けをしっかり見分けなければいけない。

ここも外枠で組み立ては難しいと思う。打つ手は限られるが、安易に前を取らなければ誰かが出る。後ろから攻めて、3番手を確保できれば決勝が見えてくる。(日刊スポーツ評論家)