大塚健一郎が2予で姿を消した。別府G3は来年も再来年もある。諦めず栄冠を勝ち取ってほしい。

地元最後の砦（とりで）となった菅原晃は準決11Rで、成松春樹－中川誠一郎の後位から決勝を目指す。地元では誰もが勝ちたい。勝ち上がれなかった選手の分まで頑張ってほしい。

準決で好目標を得た中川誠一郎

◆11R：準決　中川は成松を目標にできることが大きい。2予は嘉永泰斗を目標に1着を取った。最終3角で4番手にいた中井太祐のまくりを合わせる力は、まだまだやれると感じさせた。

1着インタビューでは「今年の成績は不本意ですけど、来年頑張ろうとトレーニングしている最中です」と苦しい胸の内を明かした。

今の中川に必要なのは、とにかく1着を取ること。そして、自分に自信をつけることが大事だ。自信がないとますます弱気になり、他の選手に付け込まれる。付け込まれると、不器用な中川は不利になる。

勝負に淡泊なことは致命的と言えるが、勝てる展開をしっかりものにできればファンは納得する。前の選手を残すことも大事だが、自分が勝つことも大事だ。ファンは前の選手が「発進するだろう」と思って車券を購入するから、気にする必要はない。

九州勢の並びは、すんなり決まった。ということは成松発進だろう。そこを阿竹智史や岩本俊介が、どう戦うのか。すんなり出られたら、中川と菅原は有利に戦える。粘られても、外並走まくりをイメージして走ればファンは納得する。

今から器用なことはできないので、やれることから始めるのが大事だ。（日刊スポーツ評論家・山口幸二）

準決11Rのヤマコウの予想印