こうも毎週G3があると、次から次へと考えることがあって、あっという間に時が過ぎていく。大げさにいうと、毎週、松浦悠士や平原康多のことを考えている…(笑い)。

ヤマコウはG3連続Vの平原康多に注目した
ヤマコウはG3連続Vの平原康多に注目した

松浦は和歌山(岸和田代替)を制し、松山、豊橋を走った。平原は立川と大宮で連続優勝。東西のエースが高松で激突する。今年前半のG1はナショナル組が不在なので、実質この2人が競輪界を引っ張っていくだろう。松浦は松山ではどこかチグハグした攻め方だったが、豊橋では見事に立て直し、初日特選、決勝と先に仕掛けた深谷知広の上をまくり、今の脚力を存分に知らしめた。

対して平原は、昨年のグランプリの走りが関東の若手選手に伝わり、立川、大宮と地元の若手が平原を盛り上げているように見えた。

初日特選は、そこに高橋晋也や北津留翼が加わる。特に高橋は1周カマシの破壊力が抜群だ。平原は1番車をもらっただけに、初手から位置取りを慎重に進めるだろう。対して松浦は今の脚力だと、前受けから先行態勢に入っている高橋をたたくレースになるのではないか。北津留も脚力だけなら引けを取らないが、レースの造詣は平原や松浦に分がある。深谷の上を行く松浦だから、高橋もたたくだろう。そこから平原の出番が来る。

今節は松浦、平原の他にも町田大我が参戦。先の豊橋は山口拳矢が上位の壁に阻まれただけに、町田がどれだけやれるのか楽しみだ。レースは「若手の好きにさせない」という既存選手の意地が出るだけに、それに打ち勝つ町田の走りを期待したい。(日刊スポーツ評論家)